Mark Levinson ML-2L レストア整備録 ~11~ トロイダルコア完成!

Mark Levinson ML-2L レストア整備録 ~11~トロイダルコア版完成!


マーク・レヴィンソン(b)参加したPaul Bley盤

マーク・レヴィンソン(b)参加したPaul Bley盤

1966年にリリースされたPaul Bley(p)の「RAMBLIN’」と「IN HAAREM」。

Paul Bleyは50年代にチャーリー・パーカーや後年オーネット・コールマンらと演奏。

硬質なピアノの響きと空中分解すれすれのインタープレイ、「IN HAAREM」のMISTER JOYは名曲で、

23分超の演奏も短く感じる演奏。ベーシストはマークレビンソンを興す前のMark levinson。

彼のベースプレイは賛否両論あったようですが、5枚のアルバムに参加しました。


マーク・レヴィンソン氏はマークレビンソンを立ち上げる前はジャズ・ミュージシャンをやってました。フリーミュージックや現代音楽にも近い立ち位置だったと思います。オーディオメーカーを立ち上げた際に、チック・コリア(p)が1970年代のワールドツアー時のパワーアンプとしてML-2Lを20台以上購入したのは有名です。

 

Mark levinson ML-2L(トロイダルコア・トランス)

先日から試聴室で鳴らし始めました。こちらも91,2dBのスピーカーから100dB程のスピーカーでも確認中です。測定器だけではわからない部分があります。

中古 マークレビンソン ML-2L。マークレビンソン 修理

フルレストア ML-2L

Paul Bley(p)リーダー盤の「RAMBLIN’」と「IN HAAREM」を最初に鳴らしてみました。この時期のMark levinson(b)のソロはとても思索的な趣きで音楽に哲学的な表情を与えています。McIntosh等のアンプでもレビンソンのペースは暗いのですが、ML-2Lではもっと暗くダークな雰囲気や陰影感が出ますね。Paul Bley(p)のピアノは突き抜けて自由なフレージングで、今聴いても素晴らしいコードワーク。

こちらのML-2Lは下記の部品を交換しました。モトローラ製はやはり、過去の修理毎に単発で交換されていたせいか、5種類が混在し、レギュレーターボードの部品も左右で異なる部品が混在していました。SPAGUEのコンデンサーと対象となるコンデンサーが日本製の部品となっていたり、左右の音質差や動作を無視した修理レベル。

ML2L (トロイダルコア版)交換部品。マークレビンソン 修理した部品の数々

ML2L (トロイダルコア版)交換部品

交換したSPRAGUEコンデンサー

交換したSPRAGUEコンデンサー


この中のいくつかが計測不可や容量はバラバラとなっていました。現在すべて揃っており、今後10年以上は大丈夫でしょう!

来週からお客さまが使用されている同じスブランドのスピーカーでもエージングし、納品となります。ML2L(EIコア)とクオリティの差はなく、今回納品させて頂くお客さまが聴かれるシステムや音楽と合っている様な感じでしょうか。聴かれる方によっては変わるかもしれません。S/Nは現代アンプにまったく引けを取らなくなりました。

※今回、マークレビンソンML2L(EIコアトランス)2台とML2L(トロイダルトランス)2台のフルレストアの技術担当はメーカーが使用するオーディオ機器や電子部品を計測する計測機器なども整備する国内有数の技術者でした。


Mark Levinson プリアンプ&パワーアンプ 買取 保証価格はこちら⇒