オランダPhilips社のスイングアーム CD-M1・CD-M3の分解OH

オランダPhilips社のスイングアーム CD-M1・CD-M3の分解OH

最近、お問合せが多く頂くPhilips社スイングアーム・メカと搭載したCDプレイヤーや

トランスポートの整備や寿命。Philips社スイングアーム・メカはCD登場年から

2000年初頭頃までハイエンドCDトランスポート等でも搭載されていました。

現在もオーバーホールをすれば現役となるメカです。

CD-M9PROは今でも現役で搭載されているようですが、CD-M1等からはコストダウンされています。

本題ですが、CD-M1・CD-M3などの寿命や整備などのことです。

過去に行った整備やメカのフルレストアの写真などを簡単ですが掲載いたします。

整備したSTUDER・EMT業務用CDプレーヤーの台数は20台を超えました。


CD-M1 MK2 完全オーバーホール【STUDER A727,A725】

CD-M1メカの交換作業でしたら、モノさえあればマニアの方もやられているようです。下の写真のようにカールツァイス製の3枚のレンズをバラしてミクロ研磨し、再度組み上げてフォーカス精度をミクロ単位まで調性し、メカ単体で新品時の出力値まで戻すケースは稀有かと思います。中古メカや新品デッドストックに載せかても根本的な解決にはなりません。。。フィリップスLHH2000(CD-M0,M1)などもここまでやれば蘇ります。

Philips CD-M1 MK2のスイングメカ分解

Philips CD-M1 MK2の分解

下の写真はSTUDER A727やA725で暗くなってしまう液晶画面を新たに作り直して、搭載したA727。今後10年は消えない仕様。照度調整もできます。純正回路に負担はかけません。

A727 新規表示部

A727 新規で製作し直した表示部

概略は下記の写真で、表示パネル専門メーカーへA727/725用としてオーダーし、既存表示部と変更。こちらのA727はフルレストアしたのでシャーシから電源部、DAC部、操作部、あらゆる部分を整備しました。音は新品時のA727です。STUDERのパーツ自体はリーズナブルな部品ですので、STUDER CDSのエンジニアが我慢した部分も相当数あったと思います、もっと音を良くする手段はたくさんあります。現在のハイエンドデジタルプレイヤーやDACを発売している、ワイス社を興した方が、A725~A730までのSTUDERを開発されていたはずです。

STUDER A'727CD-M1 MK2のスイングメカ整備~計測。新品同様まで整備

STUDER A’727CD-M1 MK2のスイングアームメカ整備~新規で液晶画面製作から計測

宣伝を兼ねてネットで販売しましたが、、購入された方は超お買い得でした。RF出力の計測値や1kHzの正弦波等も新品のA727と同等で左右CH差がまったくない個体でした。同様のA727 やA725は相当数行いました。


CD-M3のオーバーホール【STUDER A730のフルレストア】

次はA730ですが、Audio Dripper TOKYOではピン~キリで扱っています。中には不動の個体もございます。下記はフルレストアした個体の説明写真ですね。CD-M3も当然、レンズまで分解してメカ自体の水平調整をしつこく行います。内容などはSTUDER A730,D730,A727ページに記載しています。D730も相当数整備しています。

studer a730

STUDER A730 CD-M3分解・調整

中古CD-M3メカも同様に分解ストックします。新品のCD-M3やCD-M1があってもレンズ内は湿度などの影響を受けますので、結局は分解します。ストックする際はケースに乾燥剤などを入れてください。

STUDER a730 整備修理

STUDER A730 フルレストア販売時の説明写真

ss3

超レアな選別DACを選んで搭載したA730。現在62万円とA730としてはやけに高い価格ですが新品と同様以上のA730と評価を頂きました。DACなどはSTUDER社が選別したランクよりさらに上の選別品でPhilips社製。こちらのA730は遊びにいらしたオーディオ業界や音楽制作の方に通常の中古品、通常の整備品等と聴き比べて頂きました。このA730もまだクオリティを上げる事が可能!

ss2

ss7

現在、STUDER A730の電源部を増強し、かつ狭い筐体の外に出してみようかと思ってます。クロック精度やOPアンプ等を数ランク上にあげてみる事も良いかもしれません。純正仕様にもどす事もできます。

きちんと手を入れればCD-M0もM1もM3も大丈夫です。今でも新品出荷時のレーザー出力が確保できます。


STDUER A730  整備レストア&チューニングメニュー(2017.1.15日現在)


▼A730 整備  1年動作保証 ¥160,000.
アナログ回路周り中心に整備、RF出力/左右CHバランス取、個体毎の劣化部分整備・各基板整備・アース取回し整備、各劣化部品交換、STUDER正規仕様 電池交換(10年保持)。コンデンサー等60パーツ以上 。

▼A730 フルレストア 1年保証 ¥220,000.
上記の通常整備プラスCD-M3分解整備(レンズ分解フォーカシング調整、制御基板)、RF出力(新品時同一)調整。ダイオード、レギュレータ類交換。約750か所のハンダをやり直します(既存ハンダの音色を活かす方法)。音色を左右する出力段のコンデンサーを格段にグレードUP(純正の音色のままグレードUPします)。ベースの音階やバスドラムの倍音などにちがいがあらわれます。全体のバランス調整は一流エンジニアの方々のリファレンス機と同じ様に音を詰めます。エンジニアの方じゃなくてもどなたが聴かれても、あらゆる面で純正機を上回る評価を頂いています。STUDER社の音色からは外す事はしません。

▼A730 整備  1年保証 ¥270,000. オランダPhilips社 OPアンプ & Burr-Brown OPアンプ(@10,000) 
上記A730 フルレストア(2年保証¥160,000.)含む。純正OPアンプ(@300)を200万円以上のハイエンド製品に搭載されているOPアンプによるグレードUP。1つのOPアンプで2動作しているコストダウン部分をダブルで搭載します。どなたでも純正A730との大きなちがいが聴き取れるかと思います。

▼A730 カスタマイズ  応相談 (上記「A730整備」を経た個体のみ)
上記プラス、クロック精度UP&熱対策(耐久性UP)、各部アライメント取り、サウンドの好みをヒアリング後、10個以上のOPアンプを選択します。A730専用のマスタークロック機を新規回路・オリジナル基板&独立トランスを組んで制御します。STUDER社の音色からは外す事はしませんが、一流エンジニアの方のリファレンス機と同じ様に音を詰めます。エンジニアの方じゃなくてもどなたが聴かれても、あらゆる面で純正機を上回る評価を頂いています。

外装部分の目立つ傷は別途、国内メーカーの自動車外装部品の開発・設計と同様の成型補修が可能です(元の素材と合わせます)