理と熱で造られた、
2000年代のクールなジムラン!
JBL K2 S9800 WG
約1週間ほどをかけてJBL K2 S9800をセットを変えて試聴してみました。
クルマでサーキットを走る事が趣味だった頃、
空冷Porsche 930から水冷の996GT3へ乗り換えた時、とても快適でスムーズに
走れる事に驚いた………………2001年頃の事。
現在の991 GT3はさらに進化し、PDKで自動的に瞬時に変速されゲーム感覚という人もいる。
空冷時代のポルシェがJBLハーツフィールドやオリンパスなら、
水冷996GT3はJBL K2 S9800 あたりになるだろうか。
最新の991GT3はDD67000みたいな感じ…….だとすると、
JBL K2 S9800は新世代の中でもスパルタンで粗削りな存在とも言えそうだ。
今、聴くとJBL K2 S9800とは?
2004年から登場して15年程経たJBL K2 S9800 。
その間スピーカーを取り巻くマーケットは様変わりしたと言えるでしょう。
金属製キャビネットからなる理詰めなパターン、
キャビネットを豊かに鳴らすイタリアなどのスピーカー。
そしてJBL DD67000や66000などの現代JBLフラグシップスピーカー。
そうした昨今では JBL K2 9800の存在は若干地味かなと思った…………………..
が、入荷直後ポン置きで鳴らして際にとても伸びやかなサウンド。。。
その日に2時間ほどかけて位置決めしたところ、ギュッと決まる音像、
デプスあるサウンドステージ。かなりミキシング時の意図するレイアウトがわかる。
JBLのモニターを含めてモニタリングスピーカーとしてはかなり優秀なのではと思う。
極度に小さいバッフル面積:JBL K2 S9800 WG
JBL K2 S9800 の最大の特徴はバッフル面積の狭さじゃないかと思う。
特に800Hz以上受け持つホーン帯域は点音源にも近い状態で、部屋の高さのほぼ真ん中に位置する。
そのための高さだろうと思う。バイラジアルホーンの特性や指向性の広さ低歪も
このシステムでは理に適ったもの。
トゥイーター045Beのスラントとしたカーブやマウント”位置”は理詰めな仕事であることがわかる。
アルニコウーファー1500ALもバッフル両サイドギリギリでマウントされている。
しかも高さがあるので床面からの反射がうっとおしくない^^から歯切れが出る。
JBL K2 S9800 のコンストラクションはNAのフラットシックスよろしく精緻だと思うのです。
そして、コンプレッションドライバーらしい音の密度感が気持ちいい。
ついついいろんなソースを聴き込んだ。
3インチダイアフラムと50㎝程のホーンサイズがかなりハマっている。
JBL K2 S9800 の鳴らし方は、とても多様でかなり面白い!
JBL K2 S9800のセットスペースは甲府ANNEXなので天高3m-60畳ぐらいのエアボリューム。
たしかに広いのですが、実際に聴く距離感は15畳ほどのリスニングルームと同程度。
スピーカーの後ろ面と横は相当にとり、スピーカー本来のサウンドを聴くようなセット。
かなり好みのサウンド!普通のパワーアンプでかなり良く鳴ってくれる感じ。
特にJAZZ、ポップス系ボーカル、打ち込み系、クラシックなら小編成。
例えばDD66000などはかなり気合を入れて鳴らす必要があり、極みもすごい。
金属製キャビネット系だとLiveハウスなどで聴くリアルな厚み、生の”歪”を体感するのが難しかったりする。
JBL 43系モニターはそもそも良好なコンディションを維持した個体が少ない・・・
そんな中で、JBL K2 S9800をあらためて見るとサイズ感がよく、
横幅50㎝ぐらい奥行40㎝弱、高さは130㎝弱。
個人的に高さ130㎝はステージと客席を想定するとかなり良い高さだと感じる。
2000年以降のコンテンポラリーJAZZ、2,30代のミュージシャン達が演奏する
リアルタイムなJAZZがとてもよく似合う。
ここにCrisscross盤がないけど、ブルックリンのスタジオで録るマイク・マルシアーノの、
あのシンバルのあの感じがすごくよく表現される。
ジャリっとする歪寸前の複雑なシンバルレガート、あれが聴ければ個人的には合格!
あとはアメリオ録音マスタリング、ACTあたりのボーカルのデプス感あるサウンドステージ。
いずれも音像の凝縮感がよくマスタリングエンジニアが狙ったレイアウト、音色が手にとる様に
表現してくれる感じだろうか。
クラシック、特にヨーロッパ、イタリアなどの歌曲はもう少し湿度感が欲しいかもしれない。
もう少し艶っ気があるとうれしい。しかしピアノソロなどはかなり良いと思う。
かなり楽器のディテール感を再現してくれるスピーカーの一つ。
ドライバーの75㎜系はアルテックA5(288系)などと同じ口径で、
TAD TD4001などの蒸着ではない、鍛造ベリリウム製でいい素材・・・
パワーアンプやシステムをcello、Mark Levinson系から
LINN klimaxシリーズのプリアンプやパワーアンプへと変更してもかなり良い結果。
JBL K2 S9800にはダンピングファクター可変できるのですべて試した。
JBL K2 S9800 のバイアンプ駆動、軽く速く響くサウンド!
JBL K2 S9800は1500ALウーファーと中高域に分かれる。
ミッドドライバー:435Be 75mmピュアベリリウム・コンプレッションドライバー+バイラジアルホーン、
トゥイーター:045Be 25mmピュアベリリウム・コンプレッションドライバー+バイラジアルホーン 。
クロスデバイダーではなくウーファーをコイル1発で-6dB/octで落として接続。
ドライバーはコンデンサーで同様にオーバーラップさせてクロス。
デバイダーも入れないのでかなりスピーカーの素性が出る仕様。
ちなみに昨今のハイエンドスピーカーでも同様の簡単で高質なクロス仕様がある。
アンプ類はLINN KLIMAXシリーズでSOLO/1 BPをウーファーへ。
TWINでハイを駆動。
一聴してわかるのはウーファーの動きがさらにラクになっている事。
ウッドベースのグラデーションがとてもよく表現される。
開放的なサウンド、速いし軽い。
Porsche 996GT3………….水冷最初期のGT3。空冷レース用エンジン同様の
メッツガー・エンジンを搭載した水冷。
今では若干古いのだろうけど、今乗ると、実はとても新鮮なんだろうと想像する。
JBL K2 S9800 と同じように
JBL K2 S9800 の販売ページ⇒
■JBL K2 S9800 WG 正規品 ホーンスピーカー 定価¥3,028,000. 外観:+B 【ご成約ありがとうございました】