錯覚の和音
10年ほど前に僕が鳴らしていたA5(515A,288Aダブル)のために
自宅から1時間ほどの場所に超古いビルを買って(アホ^^)アルテック製の
真空管パワーアンプなどで鳴らしていた。
Altec Lansing The Voice of the Theater オリジナルA5
ミニシアター程度の広さで、爆音でイク、ALTEC A7ボイス・オブ・シアター
この場所へYGやマジコなど………ある程度”常識的”なブツは、
ナンでももってこようと思えば持ち込める状況(笑)でも、ゆるキャラのALTEC A7。
私的にA7やA5は相当に鳴らし込んだと思う。
10年ほど前に僕が鳴らしていたA5(515A,288Aダブル)のために
自宅から1時間ほどの場所に超古いビルを買って(アホ^^)アルテック製の
パワーアンプなどで鳴らしていた。
いろいろ鳴らしているうちに知らないうちにスピーカーの本質を教えてくれる。
自宅ではマーチンローガンの静電型のCLS2やJBLをセット。
両極端なオーディオと音楽に浸っていた記憶。
A5では編成の大きいシンフォニーやJAZZなら60年代ぐらいのコンテンポラリー。
A5のスピーカー間は6m~10mほど。映画館同様ぐらい(笑)
JAZZのコンボならほぼリアルサイズで演奏者が並ぶ。
ドライバーは288Aをダブルスロートで1005Bホーンで鳴らす。
1005Aでも良いのは知っているが、オリジナル825縦スリットキャビネットと、
ホーン啼きが盛大なBタイプの妖しさがたまらない魅力となる。
広さは60畳程あって、内壁がやすっぽい仕上げで、これがワンワン鳴る^^;
絶妙にセットや音量が決まると部屋とALTECの”和音”聴ける!
空間全体が鳴り響くイメージ・・・・
教科書的なオーディオでは全くない。
スピーカーの間が2.7mです、とか
いや、スピーカー間2.7メートルの幅にリアル同様な5人の演奏者は並ばないでしょ的世界。
リアルな”間”は常に聴覚からの情報を脳が補正補完する必要がない。
演奏者のスペースとイコールな状態(イメージ)で聴くことも一興。錯覚のようなサウンドステージ。
でも…….今思えば、一般的なオーディオの範疇ですらなかった^^;
それは音楽のエネルギーが、魂が、見えるLIVEな空間。
フルトヴェングラーやハイフェッツ、コルトレーンやマイルスが蘇ってくる錯視。
一瞬、社会復帰が危うくなる感覚(笑)。
もちろん6畳程のスペースでの超親密なオーディオのスリルや
ひっそりした感触も知ってるつもり。対象との距離感が
おそろしく近いサウンドステージも実は同じだったりする。
当時自宅では透明なフィルムなマーチンローガンCLSが奏でる幻影静謐なECMや
当時のエンヤや北欧の民謡など。とにかく、両極端な世界を行ったり来たり。
今でも実は同じで東京 柳橋はJBLDD66000(販売品)などがあり、
白金台はオーディオマシーナ、甲府はALTEC A7とティールなどでデモをしていて、
あまり変わってないのかも。
とか、モノ思いにふけつつ、ヤレた感じのA7で、若干荒いサウンドを浴びて、浴びる!
そうすると不思議に日々の細かい事がどーでもよくなってくる(笑)
カラッとした箱鳴り、ホーン鳴りでミッドレンジがそれなりに厚い錯覚。
JBLDD66000やALTEC A5、JBL4350、ウエストレイクの15インチダブルなどを
ミッチリ鳴らせばもっと熱くなるかもしれないけど。
人生って考えれば考えるほどムツカシイ側面もあったりするので、
ネジを緩める、たしなみが欲しくなる。A7ぐらいの”ゆるキャラ”が楽しいときもある。
・・・・・A7である必要はまったくなく、お気に入りのスピーカーやシステムであればなんでもいい、
日常を離れて音楽へ没頭できて錯覚するほどリアルなサウンドステージが楽しめれば。
そうした空間や音楽があると、今日が楽しくなり明日からの仕事が充実する。