夏はオーディオ機器の整備シーズン?

夏はオーディオ機器の整備シーズン?

現在30台以上のオーバーホール整備や納品前整備、再修理などを行っています。

店舗での視聴や買取などは夏休みモードです^^

highend audio Overhaul maintenance

STUDER、LINN、PHILIPS CDプレーヤーなどのオーバーホール、整備

LINNはCD12の整備依頼がとても多い状況で、

いずれも同じ症状での整備依頼となっています。

出力系のBurr-Brown製チップが破損もしくはおかしくなる症状。

これが起きると左右の音圧バランスが崩れます。

今年になって5台ほどやっています。

この症状についてのお問い合わせは10件ほど頂いていると思います。

ある部品をきちんと替えてバランスを取れば正常になります。

ただし高い整備になりますので、中古を買われる場合はご留意ください。

すべてのCD12の整備ができるわけではありません。整備ができない個体もあります。

現在も3台のCD12を整備中です。

中古 Linn sondeck CD12 20bit 正規代理店整備プラン付き。中古オーディオおすすめ

Linn sondeck CD12

STUDER A730・D730・D730MK2の整備について

ここ数年徐々にオーバーホール整備を行っても再調整や

再修理するケースが増えてきています。

当初Audio Dripperで整備をやり始めた5年前頃と比べると

格段に再整備の割合が多くなってきました。

オーバーホール整備を行う場合は個体ごとの整備と

消耗部品(コンデンサ、IC、レギュレータなど)を交換します。

その数は約80~120個ほどになります。

当然、消耗部品を替える事でサウンドは甦りますが、

すべての部品を替える事はできないため、

整備後に他部品に負荷がかかり再度調整が必要な場合があります。

STUDER A730やD730などは本来筐体サイズに比較して発熱が大きいため、

温度によって部品の消耗が激しくなりますので、

筐体温度には気を付けてください。

電池の液漏れにより修理不可となる個体が

年間に2,3台ありますので定期的なメンテをおすすめします。

PHILIPS LHH700の交換部品

PHILIPS LHH700の交換部品

PHILIPS LHH2000はコンスタントにオーバーホール整備依頼を頂いています。

過去3年間で10台ほどでしょうか。

古い機種なので消耗部品が多数あり、整備前は眠いサウンドですが、

オーバーホール整備後には甦ります。

PHILIPS LHH2000の独特なプレゼンスは

デジタルプレーヤーの中でも稀有です。

交換後にこれまで再修理になった個体はありません。

この機種はヤフオクなどで購入されてオーバーホール整備依頼を

頂いたりしますが、ほとんどが壊れる寸前か壊れていますので

購入される方は慎重になってください。

・・・当社へオーバーホール整備依頼いただくヤフオクモノは

CDプレーヤー以外にもヴィンテージハイエンドも同様に壊れているか、

消耗しきった個体が多く流通しているようで状態はあまり良くありません。

外観の写真が綺麗でもほとんど参考になりません。

外観が綺麗なのは当たり前で、重要なのは内部基板や部品の状況、整備の質です。

 

cello、Mark Levinson などの整備について

だいたい当社に入荷や整備依頼を頂く、OLDレビンソンやcelloは

過去に整備履歴があります。

そしてその8割以上で国産パーツが使われています。

当社で整備する場合は国産パーツになっているものはほぼ生産時の

然るべき部品へ変更します。気分的なコトかもしれません……

おそらく部品単体比較では国産パーツがよいかもしれませんが、

部品特製・性能と音質がイコールではない場合があります。

一部電源周り制御部品などで国産パーツを使用することがあります。

カップリングコンデンサなどに国産部品は使用しません。

Mark Levinson LNP-2L

プリアンプの電源部ブロックコンデンサは消耗している

ケースがほとんどなので、かなりの個体で交換します。

ブラインド試聴をすると、100%リフレッシュしたオーバーホールした

個体が良い結果になります。

理由は単純で、生命力に近い”エネルギー度”がちがうことが

聴感ですぐわかるからです。

貯めて出す、入出力のレスポンスに関係する部品が

劣化消耗しているとやはり聴き劣りします。

10年がひとつの区切りになるかもしれません(メーカー耐用保証は6年)。

またメインボリュームは分解可能な場合は分解OH整備を行います。

cello AUDIO SUITE P301×2スペシャルバージョン

cello AUDIO SUITE P301×2

表面実装パーツがほとんど使用されていない、

ヴィンテージハイエンドアンプは基板やトランスが

NGになっていない場合はかなりの確率で甦ります。

一方で30年前のプリアンプやパワーアンプで不具合がないから

整備をしていなかった個体はほぼ本領を発揮していません。

理由は必ず定格から消耗する部品が多数使われているからです。

 

車検整備(整備)をしていない高性能なセミヴィンテージなクルマ、

….例えば964RS。未整備ならクルマの性能や状態が如実にでる

サーキットでは怖くて信頼して走れません。マメに整備していない場合……..

夏の暑い時期の富士スピードウェイなら5周もたないかも・・・

オーディオの場合はそれが音の信頼性として如実に顕れます。

感度が低い場合は気にしない方が幸せです。

ディーラー整備のミニバンでリゾートへ行ったりする方が気楽です^^

PHOTO by AUTO CAR (USEDで販売されてるかも)

PHOTO by AUTO CAR(USEDで販売されてるかも)

964RS(写真は964RS 3.8)は1992年に登場したポルシェ911で、

後期celloやMark Levinsonがまだ現役の頃に登場していますね。

実際にコレで富士スピードウェイなどを走ると整備してあっても怖い乗り物です^^;

6連スロットルなのでバイクのようなレスポンスです。

そこへ行くと同じ911GT3などは快適に速く安定して周回できます。

評価やレビューは各人各様ですが、走っている格闘感や

ダイレクトなフィールは圧倒的に964RSが楽しいです!!

タイムの出しやすさや情報量はGT3です。

こうした感覚はオーディオにも言えるかもしれませんね。

 

スピーカーなどの整備について

さて、スピーカーは基本的には当社販売品しか行いませんが、

Wilson Audioのピアノフィニッシュキャビネットの塗装剥離や

欠けの補修や木製キャビネット突板の補修、

一般的なコーン紙のエッジ交換、ネットワークの修理などを行います。


現在30台以上のオーバーホールや再整備を行っているため、

若干納期がおしていますがご了承ください。

これからご依頼頂く場合は納期がおしますがご了承ください!

【整備品の発送先】

〒400-0031山梨県甲府市丸の内3-9-2 グランツ丸の内

Audio Dripper 03-5809-3401     14時以降