cello AUDIO SUITE P301ダブル版の
ご納品前オーバーホール整備
2つのプリアンプをオーバーホールするようなP301アウトプットモジュール2個搭載版
cello AUDIO SUITE P301×2のメリットとデメリット。
cello AUDIO SUITE|チェロスイートのP301モジュールを2個搭載した
この個体はながらくAudio Dripperのデモ用プリアンプでした。
現代のハイエンド・プリアンプなどの中でもサウンド的な魅力は充分以上満足いくものかと思います。
通常スイートにはP301が1つだけ搭載されるボリューム(ゲイン調整)モジュールです。
このモジュールだけで1つ70万円以上しました(左右独立の4層基板)。
ちなみにB301モジュールもありこちらは廉価版で内容/価格ともまったくちがいます。
P301はバランス回路だからモノラル仕様の意味はないと、思うかもしれませんが
実際にP301を2個搭載し、ダブル使いとシングルバージョンとのサウンドの
ちがいは何方でも聴きわけされました。
デメリットはP301が入手できない事、
おそらくUSED販売では世界でも稀有な個体のはずです。
さらにこの2つの特性をしっかり合わせないとダメな事。
とりあえず装着してもNGです^^
cello AUDIO SUITE P301×2のオーバーホール整備概要。
今回整備したP301ですが、過去の整備で国産パーツへ変更されていたコンデンサが
数十個以上ありました。片側は消耗した純正コンデンサ。
特性はとうぜんちがいます。
下の写真の100μFのコンデンサは50個を超えます・・・
これがすべて日本製へ変更されていました。
しかも、、、、
過去に交換されたコンデンサでも若干の液漏れやコンデンサ本体の
膨らみなどが30個ほどありました(発熱状況も影響します)。
オリジナルコンデンサだと抜けきったものも多数あるはずですが、
こうした状況は珍しいわけではありません。
製造から25年以上経た多くのハイエンドプリアンプは似たような状態です。
このcello AUDIO SUITEは販売時にオーバーホール整備が販売価格に入っていますので、
お客様はほぼ万全の状態のP301×2搭載のチェロスイートが楽しめます。
上の写真のような状態のコンデンサは珍しくありません。
下のCDモジュールも国産パーツへ多数交換されていました。
上の写真から左右CH独立した基板がプラスマイナスで組まれていることがわかります。
cello Master Power Supplyのコンデンサもブロックコンデンサは未交換で
他は国産パーツへ・・・過去の修理履歴ですね。。
ぜめて、SPRAGUEのブロックコンデンサも交換して欲しいです。
ここは危ないのですべて新品へ交換します。
P301のボリュームも分解整備しました。
P301モジュールは4層基板なので2機で8層もの基板が格納されます。
このcello AUDIO SUITE P301ダブル版は左右バランス、音圧、本体電源部、
マスターパワーサプライ部すべてのパートを整備した個体となります。
サウンドでは特に音像の表れ方が立体的にシャープになりました!
でもP301特有のサウンドの厚みはそのままです。
リファレンスシリーズならではのサウンドと感じるはずです。
現代プリアンプでは稀有なニューヨーク著名スタジオのサウンドが
リアルに彷彿されるでしょう!
だたある程度の部品を交換しましたので2か月程のエージングが必要かもしれません。
cello AUDIO SUITEやcello AUDIO PALETTEは製造から30年~35年ほどになります。
回路はA級で内部に熱を持ちますので、未整備のスイートをお持ちの方は
コンデンサの液漏れなどで基板を壊さないように気を付けてください。