それでも、PHILIPS LHH2000という選択。
PHILIPS LHH2000のオーバーホール整備が2台やっています。
その内の1台がほぼ終了!
偶然にもいずれもJBL Hartsfieldのオーナーさまが使用予定です。
西江辰郎氏と津野田 圭さんのEXTONレーベルのSACDが
気高く鳴るPHILIPS LHH2000
PHILIPS LHH2000の状態
まずPHILIPS LHH2000の状態ですが3台とも新品時より遙かに悪い状態でした。1台だけじはなんとか動いている状態ですが、選曲するとローディングが出来なくなる状態。他2台は動くが選曲不可だったり、立ち上がりが悪くローディングが不安定な個体でNGでした。中古 PHILIPS LHH2000 CDプレーヤーをオーバーホール整備。
PHILIPS LHH2000のドライブメカ整備
いずれもPHILIPS CDM1ドライブメカを分解します。
PHILIPS LHH2000は製造から40年近く経つのでドライブメカのスピンドルまで分解。スピンドルに汚れが付着しゴムが付着し異音の原因になってました。
PHILIPS LHH2000のコントローラー部の整備
操作パネルのスイッチ類も分解清掃します。
PHILIPS LHH2000の本体・DAC部の整備
こちらの個体は音が出ていましたが、実はDACが壊れていたのでストックしていたDAC ICと交換。不思議と音は出ます。。こちらはもうストックがありません。
PHILIPS LHH2000は各部の基板がモジュールのように独立して搭載されています。またトランスはCDプレーヤーとしてはかなり大きなコア入りトランスになってます。
PHILIPS LHH2000は72分までのデータを読み込みます。選曲による動作も良好になりました。ドライブメカの精度が上がったため補正が少なくなっています。
劣化しているコンデンサーが約55個ありました。電源部の大容量コンデンサーなどは必ず交換します。
昨年ご自身のSTUDER A730をオーバーホールさせて頂いた西江辰郎氏(ヴァイオリン)のSACDを再生すると艶やかで気品あるサウンド。マイクは1962年に登場したNeumann M269と津野田さんのハープはラージダイアフラムのNeumann U87Ai。特にヴァイオリンの響きは甘く芯もありピーキーに再生されやすいのですが、品位ある再生になってるところが凄いです。
外観も洗浄しまあまあかなと思います。ちなみにコントローラーは3タイプあり、シリアルナンバー毎に異なるため交換が不可となります。
今週後半から動作テストをして納品となります。もう1台もほぼ同様の整備を行いました。
PHILIPS LHH2000はこの3年程で6,7台オーバーホールを行っています。中古で入荷した個体のほとんどはナローレンジでボヤけたサウンドですが、オーバーホールを行えばしっかりした彫りと気品あるサウンドに戻ります。