羊の皮をかぶったライオン。 -STUDER A727-
カタチや見た目は普通でも、その力や性能がハンパない対象のコトを『羊の革をかぶった狼』と言いますが、クルマなどではALPINA?セダンをチューニングした場合はあてはまるかもしれません。さり気なく凄いという自動車や機器。
STUDER機とこの時代のビーエム 5シリーズって何か似てると思います。下のALPINA B10 Bi-turboはシルキー6(直列6気筒)にハネウェル社ギャレットT-25ターボタービンを2基搭載したツインターボモデルで90年代ですが当時370馬力となっていました。
STUDER A727(スチューダーCDS)。今では見た目はレトロ・フューチャーな雰囲気を醸しだすデザインのデッキトレイCDプレーヤー。1980年代半ばにオランダPHILIPS社とSTUDER社が出資したCDSグループで製造したA727はCDプレーヤーのサラブレッド(現代のハイエンド機とは格式がちがうみたいなw)。
プロ用のSTUDER A727の大元はPHILIPS LHH2000です。素性は当然いいですが時間が経ています。相当に。なので今回のSTUDER A727はCDM1MK2(新品)ドライブメカからメイン基板、クロック、出力部分、電源部まですべてに渡って手をいれた個体。これはレストア等の技術担当のプライベートマシンになります。プライベートな計測機器をいくつか欲しいらしいので売りたいとの事(笑)
PHILIPSドライブメカ
何世代にもわたって製造されてきたPHILIPSのCDドライブメカをご存じの方ははSTUDER A727に搭載されているメカがCDM1MK2である事もご存じかもしれませんね。大型アルミダイカストシャーシを用いたCDドライブメカのラストモデルです。A730からCDM3になり2000年代はCDM9や12などです。
STUDER A727のサウンド
STUDER A727で動作している現役マシンでも多くが発売当時の性能を満たしている事は皆無です。だいたいHiが落ちて、音像が太く、LOWに締まりがない、いわゆるSTUDERの形容にある”アナログっぽいサウンド”。
出力ステージだけで言うと左右chカップリング・コンデンサーの計測値のズレ、左右CH増幅アンプの性能誤差ズレなどで音像が太く鳴ったり、眠いサウンドになったりする原因はいくつもあります。こうした事はSTUDERだけに限りません。表面実装パーツで出来た機器で10数年後に生き残り、現役のマシンはかなり少なくなっているはずです。
また、エンジニアの方々の言うSTUDER A727の良さと一般の方が言うSTUDER機の良さに若干のズレがあったりしますが、このA727はそんなサウンドではなく、エネルギッシュで高ゲイン、フォーカスもピシッとしてます。クラシックでもJAZZ、女性ボーカル問わず、入っているソースの音楽性を引き出す機械という感じ。増幅段の左右・±精度を上げているため(ピックアップ~IC~DAC~出力段基板の電子パーツ)、音のニュアンスや表情の変化が多彩なはずです。上ずった薄い表現もしないはずです。投下したコスト(部品等)は2000年代の2,300万円クラスの中古CDプレーヤーとは遜色ないと思います。音は比較ください。
フルスペックA727(レストア、チューニング、専用クロックUP、電源)の専用クロックUPから若干性能を落とした仕様です。
■STUDER A727 SP 定価498,000. チューニング版TDA1541 S1 W王冠マーク&CDM1MK2新品、クロックUP、電源強化 動作保証1年 販売特価 ¥688,000 動作保証1年【ご成約 ありがとうございました】
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