BARCLAY DIGITAL X1 CD Transport
バークレイ・デジタル X1 CDトランスポートの
オーバーホール整備
BARCLAY DIGITAL X1 CD Transportのオーバーホール整備
過去にオーバーホール整備を3台行っているBarclayデジタル社のCDトランスポート。
とにかく造りや素材が凄い!!現代でも充分聴けるCDトランスポートかと思います。
時代の余裕、製作者やメーカーの拘りが製品造りに反映されていますね。
まだ、デジタル技術者がインターネット業界へ引き抜かれていないデジタルサウンドの時代。
バークレイデジタル初期のモデルはCabernet CD Transportで大理石(テラゾ?)が
筐体のトランスポートでドライブメカがPHILIPS CDM1もしくはCDM1MK2を搭載。
PHILIPS系CDトランスポートの中ではモノスゴイ機種かもしれません・・・
面白いのは電源供給が2系統ある事ですが、ドライブメカ部を動かす部分が
セパレート化されているのかもしれません。
ちょっと凄いデザインです・・・・
一方、BARCLAY DIGITAL X1 CD Transportはアルミ削り出しでハイエンド機器らしい
マテリアルと造りでクールな出で立ち。ドライブメカはPHILIPS CDM9proです。
バークレイX1は下記のようにアルミ削り出し筐体が脚から電源部やドライブメカ部などが
各部屋にセパレート化されています。
1980~90年代の機器としては贅沢な造り電源部はメトロノーム社なども
使用しているパーツが散見されます。
電子部品は30年も経つのでNGになっているものも多数ありますが、
この個体は過去に整備した中では一番良い状態でした。
ドライブメカ制御基板には消耗したコンデンサが多数あります。
不安定な動作症状は電源を投下してしばらくしてから稼働しはじるという、、
典型的なコンデンサ消耗の症状。基板が怪しい部分もあり補修しました。
製造から30年以上経たオーディオ機器で整備していない個体で
しっかりした状態を保持した個体はほぼありません。
コントロール基板も消耗したコンデンサが多数・・・純正の新品がまだありましたよ!
CDトランスポートの電源部としては立派です。大きなSPRAGUE製は消耗してます。
これも電源投入直後の動作不安定の原因の一つ。
電圧切り替え回路の故障があったので修理しました。
電源投入時に不安定だった動作がなくなりました。
が……既に製造から30年程経つので、整備をしてもいつ不具合が起こるか
なかなか難しいものがあります。。
30年前のデジタルデータ読み取り機が動作する事自体凄いコトなんではと
思っています。
身の回りに30年前のパソコン、例えばNEC PC98が元気に現役で使えている家庭は
世界中皆無じゃないかと思います。