cello ENCORE 1MΩ Line Preamp
彼の理想は、きわめて高かった。
オーディオに限らず、そのブランドから物語を想像できるものと、なかなかイメージできないものがあります。
入手する前もその後も、夜寝る前に毎日々悶々とできるか否か(笑) いつも悶々とできる製品はスゴイ!
その差は何かと考えると、それは生み出した人の「意志」と、使い手の「敬信」というか恭敬めいた心意気が
ながい年月かけてはじめて生まれるのではないかと思ったりします。
ここ最近celloのUSED製品を扱いたい、壊れていれば整備をして、扱いたいと思った理由の一つ。
Mark Levinsonの理想が生み出したハイエンドの一つの極み = cello
celloのコントロールアンプはcello AUDIO SUITEというモジュール式があります。たしかに音のクオリティはcelloのみならず現代プリアンプと比較してもその魅力は濃いもの。造りからして凄まじいコトになってます。FBのあるオーディオグループでもcello AUDIO SUITEは別格という位置づけ。
たしかにそう言える内容です。ですが、あのサイズや各モジュールの組み合わせ、整備性や価格を考慮するとなかなか踏み込めません。僕個人もプライベートで中古のcello ENCORE 1MΩ Lineを2台程入手したものでした。しかしいろんなプリアンプを所有したものです、呆れます……………..
Audio Dripperやプライベートで接したcello ENCORE 1MΩ Lineは5台程になるでしょうか。なんとなしに「気になる」プリがENCORE 1MΩ Lineではないでしょうか。お客さまの中に生粋のレビソンフリークが何人もいらっしゃいますが、そのうちのお一人が昨年からCELLOのアンコールシリーズをコレクションされています。ゴールドパネルの1MΩやモノパワーやもう1台プリなどをコレクション。
cello 1MΩ Lineの魅力は何か?やはり内部の部品、特にカップリング系コンデンサーの品質と搭載量、及びアース周りです。さらには固定抵抗式のボリュームやゲイン設定なども魅力です。別電源式ですので現在の感覚ではかなりお安いと言えるかもしれません。
cello 1MΩ Lineは発売から20年以上の期間が経ちますので各々個体差があります。駄目になる部品もわかっていますので、当社で購入された個体は修理からVR分解整備、電源部&本体フルレストアまでどのようなご要望にもお応え可能です。例えば未交換の純正電解コンデンサーは必ず劣化がしていますが、当時品は販売されていません。この場合どこのメーカーのコンデンサーを搭載すると良いかなどもお教えします。
でも、一番の魅力は手触りとプロダクト・デザイン。
一番の魅力はクリティカルな手触り、感触。そしてエッジがたったようなプロダクトデザイン。しかも装飾がない(ないと感じさせる)秀逸美。すべてが機能に徹したデザインであるところ。このアンコールプリはcello AUDIO SUITEのエッセンスを凝縮したプリアンプでもあります。使用しているパーツも共通性があるものが多数あります。
STUDER A727フルUPグレード(ご予約)& cello 1MΩ Lineのサウンド。
昨日、聴いて衝撃的で聴き終えた深夜にメモをしたSTUDER A727のフルUPグレード版とcello 1MΩ Lineプリアンプの上流機はここ最近聴いた中では驚くパフォーマンスの一つでした。女子ボーカルの儚さや妖艶さ、なまめかしさ。シンフォニーの深い奥行感は幻かと思うようなサウンド(幻じゃダメなんですがw)。
ソースの1枚は矢野顕子さんの「HOME」。この音源は矢野さんのLIVE音響などを手掛ける会社さんからSTUDERのレストア依頼を受けた際に試聴した盤でアコースティックなエア感が確認できる盤。私もお客さんから紹介されてはじめて知った盤でもありました。この盤のピアノの響きそのものや暗騒音の背景。ナチュラルに録ったボーカルの質感、マイク周辺のエア感、空間全体の残響など確認できる部分が多々あります。
A727とcello 1MΩ Lineで聴くシンフォニーも小音量なのに各パートの位置や奥行が指させるほどの表現でした。オーディオ製品としての奥行きや懐の深さもあると感じるのが、チェロ アンコール1MΩプリアンプ。1950年代のBLUE NOTE盤はNGですがRIVERSIDEやECM系のJAZZはイケます。
ゲインを調整する事でかなり性格が豹変するプリでもあります。演奏のテンションや楽想によってゲインを変えることで音楽との距離感を可変できるプリアンプです。
本日、ご商談となりましたが、つい昨日聴いたカップリングには驚きました。
ちなみに同日に入荷したFM ACOUSTICS FM255とはキャラクターのちがいが明確にあります。かなりシャープに表現するスピーカーにはcelloが良さそうですし、大らかなに鳴らすスピーカーやヴィンテージスピーカーにはFM Acousticsが似合いそうです。どちらが良いとか、悪いはありません。モノ作りのアプローチは異なりますがどちらも良いプリアンプ。
2018年10月25日現在cello ENCORE 1MΩ プリアンプは3台在庫があります。
すべて整備済、レストア済みの個体です。
cello ENCORE 1MΩ USEDプリアンプ⇒
▼過去に扱ったcello ENCORE 1MΩ Line
中古 Cello ENCORE 1MΩ L コントロールアンプ オーバーホール整備