McIntosh MCD7005 オーバーホール整備
PHILIPSベースのドライブメカとDACで造られたCDプレーヤー。
McIntosh MCD7005 CDプレーヤー
こちらのMCD7005の不具合症状はトレースする盤もありますが、
不安定な読み込みやトラッキングに問題がありました。サウンドにも冴えがない印象。
MCD7005のドライブメカはPHILIPS CDM21でベースはベークライトです。DACはTDA1541A。
当時のフィリップス系コンシューマCDプレーヤーの定番的な構成です。
音作りはMcIntoshの味があります。当時、MCD7000~7005~7007と入手しました。
ざっくりとサウンドの傾向はナローだけど厚みがあるMCD7000、レンジが広く普遍的になった7007、
MCD7005はその中庸でバランスがとれたモデルだったと思います。
今回の個体はPHILIPS CDM2がNGでレーザー出力が下がっていました。
ところがコレのまともなピックアップメカがありません。。。。
フラットケーブルの形状が異なります・・・CDM2/29の「29」が
各メーカー用になっていたのかもしれません。もしくはバージョンですね。
プロ機の場合はアルミダイカスト製のベースフレームメカとなりますが、
コンシューマー機はベークライト製ベースフレームが採用されていました。
McIntoshやB&OなどがこのCD2メカを使用していました(モデルによって異なります)。
私的に今もB&OのCDXプレーヤーやベオラボ9500は持っています、しかも動きます!!
ドライブメカを制御する基板の整備劣化コンデンサを交換します。STUDER製なども使用しました。
下は内部ですがアウトプット基板がガラスエキポシ基板でオペアンプなどが左右CHで付いてます。
このオペアンプは今回はBurr-Brown製としました。純正の20倍ぐらいのパーツです。
じつは相性的にも良い結果でした。ここは部品コストの差がかなり明確に出ました。
下は1KHzの基準信号を入れた波形です。左右CHとも綺麗な波形です。
McIntosh MCD7005の基本的な性能は充分な性能になったと思います。
この個体、McIntoshのゴードンガウ氏のサインが入ってモデルでした。
整備交換パーツはかなりになりました・・・
100個以上のパーツ交換(コンデンサ、IC、ピックアップ、レギュレータ類)となりました。
お客様から届いたメールでは
「解像度も上がり、女性ボーカルの余韻が心地良いし、
音の張り出しの強さもハッキリ分かりましたね!
次は是非、プリアンプのレストアもお願いしたいと思います。
この度は、本当にありがとうございました!大満足です!!」
まだ交換部品のエージング段階なので1か月ほど馴染むまでお待ち頂ければと思います^^