Westlake Audio Lc3W12VF
ウエストレイク・モニタースピーカー
小さな音量でも音楽のダークな一面から演奏者の心情を深く表現するウエストレイク、そしてときに暴力的なまでの躍動感。
Westlake Audio Lc3W12VF 中古ウエストレイク・スピーカー
Westlake Audio Lc3W12VF の背景
アメリカのスピーカーと言えばJBLがあり、WILSON AUDIOやMAGICO、Audio Machina。かつてはALTEC LANSINGやE.V.などは1930年代から今でもヴィンテージスピーカーの中で人気があります。APOGEEやMartin logan、Magnepanをはじめとしたプレーナー型スピーカーなど多数のスピーカー開発者達が群雄割拠、多様なスピーカーを造ってきました。
その競合ひしめく中、現代まで残るスピーカーは希有。Westlake Audioのスピーカーは1970年代後半に登場し、現代も根強いファンが多いスピーカーブランドですが、ひじょうに定価が高いスピーカーでもあります（苦笑）。ウエストレイクLc3W12VFは230万円を超える現行機ですが、一般的なハイエンドブランドでも150万円程ではないかと思います。その音質は独特で、個性的でもあります。小音量でも中低域が太く痩せないところもは不思議なほどのアジリティ。
Westlake Audio Lc3W12VF のサウンド。
ウエストレイクは西海岸生まれで元々はロサンジェルスのスタジオのラージモニターのアッセンブルから始まりました。多くはJBLのドライバーやウーファーユニットを搭載したもの。現在はダイレクトラジエーター方式も半数を占めます。
Westlake Audio Lc3W12VF 中古ウエストレイク・スピーカー
現在サウンドアンカー製の専用スタンドにセットアップしています。実は大きさはそれほどではありますが、Audio Dripper TOKYOの在庫では一番LOWが充実したスピーカー！どっしりした土台をベースに音楽を構築していきます。ミッドレンジとウーファーのつながりも良く、ひじょうに骨太なサウンド。なんとトゥイーターはソフトドーム製です。実はここがミソなのかもしれません。ユニット全体は位相を合せたレイアウト。多くのアメリカ製とは異なり、ATC製スピーカーにも通じるサウンド。
Chord SPM1200E poweramp uk
Lc3W12VF、ダーク性の卓越
ウエストレイク Lc3W12VF の特徴はなんと言っても『ダーク』な音楽表現が得意で、明るくあっけらかんと鳴らない。ふく郁とした鳴り方でガサツさがありません。オーディオ機器でダークなサウンドを聴き込ませるのは難しいものです。
JAZZもクラシックも、ボーカルも。ジャンルを選ばないところがあります。欧州のマイナーレーベルの教会録音のアコースティック音源の倍音や有機的なサウンドも得意。アメリアカ東海外の50，60年代JAZZハードバップのダークなサウンドもうまく表現するモニターでもあります。
Westlake Audio Lc3W12VF
ベタ褒めしている風なのですが、欠点があまりないスピーカー。だからと言って特性至上主義なドライな表現とは正反対で、ある種のウエットさがあるスピーカー。サウンド全体が大人っぽいサウンドですがミッドローの躍動感は相当な馬力感でウッドベースの地鳴りからウォーキングベースの音階感もはっきり！シンフォニーではマーラーなどの4，5，9番の低弦のうなりやティンパニ―表現もスケール感あり、遠くではっきり聴こえる感じは12インチウーファーとは思えないパワーハンドリングあるサウンド。
Westlake Audio Lc3W12VF 中古ウエストレイク・スピーカー
Westlake Audio Lc3W12VFのリア面ですがバイワイヤリングスピーカーケーブルとなります。下の写真は1本のケーブルでウーファーとミッドロー、ハイをバイワイヤーで繋いでいます。
Westlake Audio Lc3W12VF 中古ウエストレイク・スピーカー
今回はプレーヤーにSTUDER A730 レストア品とKRELL MD10＆DAC、プリアンプにMark Levinson no.26L(BAL)、パワーアンプはMark Levinson No.27LとChord SPM1200Eパワーアンプ。
いずれのパターンでも満足できるサウンド。特にパワーアンプは27LにするとLOWが充実し、Chordにするとサウンドステージが広がるというちがいが顕著でした。
Westlake Audio Lc3W12VF
ウエストレイクスピーカーはホーン型とはまたちがうマスやタメ、重さを伴うサウンド。小音量でもサウンドの形が崩れないところも特徴です。
