cello AUDIO PALETTE
Overhaul Maintenance
僕らのリスニングルームは魑魅魍魎で何ともし難いファクターに
打ちのめされがち。スピーカーやオーディオセットの調整は当たり前。
神経質にプリミティブに詰めても、
それでも、上手く行かないコトも当たり前。
あの時、自分の部屋で聴いたすさまじくいい理想的なオーディオの音。
あれは幻か現実か。深みハマるとまさに……..
うつし世は夢、よるの夢こそまこと
こんな時、夢を現実にする一つがパレットなのか………
過去に何台かご依頼頂いている、
cello AUDIO PALETTE|チェロ・オーディオ・パレットの
オーバーホール整備と役割など。
cello AUDIO PALETTEの整備
お客様からの要望や症状は………
・残留ノイズがある、時々ガサゴソ音がする
・120Hzノブ位置ずれ
・ゲイン設定の変更」などでした。
確認できた症状はLch残留ノイズ若干大きい、ノブ位置ずれ、電源ON時にミューティングが効かない
などの症状。内部部品は過去の整備の際に国産オーディオグレードパーツへ交換されていた部分など。
下記はcello AUDIO PALETTEの内部ですがかなり綺麗な個体です。
本体部の電解コンデンサーをVishay/Roederstein製へ交換。各アンプ基板のDCオフセット再調整。
固定抵抗切替式のボリュームの数がハンパないですね^^誤魔化しのない高品質なパーツで
構成されていることがわかります。本物のHigh endオーディオ機器の中身ですね^^
現代ハイエンドプリアンプの出力をパレットに入れて、パワーアンプを駆動させると、
しごく濃密になります。一聴すると鮮度感や分解能が落ちるかな?と、
感じるかもしれませんが数時間聴いていると深みやサウンドの密度感が
ジワジワ沁み込んでくる感じです。
上記は本体のゲイン設定となります。お客様の希望で設定しました。
下記はマスターパワーサプライの部品交換前の状態です。
日本製オーディオグレードのコンデンサーに交換されていました。
スチューダーもコレになっているものが多く、音質を左右する部分に使うと
押し並べてスッキリさっぱりしたサウンドになります。
下の写真はcelloリファレンスシリーズに共通のマスターパワーサプライです。
一見すると50W出力ぐらいのバランスパワーアンプの片CHにも見えます。
Audio Dripperのお客様も多くの方がcello AUDIO PALETTEをご使用されたりしています。
手放す方もいらっしゃれば再度買いなおす方。憧れを抱く方……
リクエストを頂く方など……いまだに人気が衰えないようです。
ちなみに、cello AUDIO PALETTEと、
cello AUDIO PALETTE MIVは?
初期のcello AUDIO PALETTE(シングル入出力)は、人気を博し最終的には、
cello AUDIO PALETTE MIV(マルチインプットヴァージョン)となります。
インプットはFischer入力以外にもRCA入力端子が設けられ、
アウトプットもRCAとFischer出力が設定されプリアンプという
販売のされ方でしたが、基本的には内部はcello AUDIO PALETTEでした。
同様にcello AUDIO PALETTEもシングル入力ライン・プリアンプとして単独の使用が可能です、
という説明が取扱説明書にも記載されていました。
もうすぐ、cello AUDIO PALETTE MIVが入荷します。
徹底的?に整備して販売予定です。
そもそも、cello AUDIO PALETTEの役割とは?
Mark Levinsonが興したcello Audio Systems(当初スタジオ向け)の第一弾プロダクトが
cello AUDIO PALETTE。当時のスタジオ向けブロシュア翻訳は
『スタジオでの音楽プロダクト制作現場において最高品質のミュージック・デザインや
パフォーマンスを発揮すること。高次元なミュージック・レストレーションが可能です。
cello AUDIO PALETTEはライブレコーディングやマスタリングスタジオ、
モニタリング現場でRichard S. Burwen(リチャード・バウエン)による
45年間の研究に基づく音質改善案が活きています。』という
ミュージック・レストレーションというワードが印象的。
ある程度出来上がった音源(ミックスダウン)のバランスを整えるための
機器だったのかなと思います。
RCA、アトランティック、モザイク、スターリングなどアメリカ東海岸の
著名なスタジオに多く導入されたようです。
おそらく普通に僕らが聴く音楽ソースの多くもcello AUDIO PALETTEでレスレーションされた音源が多数あるのではと思います。それをまたオーディオ・パレットを通して聴く(調整)というのも贅沢な事です。
cello AUDIO PALETTEを導入した著名スタジオ(一部)
Michael Cuscuna – Mosaic Records マイケル・カスクーナ-モザイクレコード
「これまでチェロのような機器は一度もなかった。チェロパレットは妥協することなく録音を完全に強化します。 それはモデルTとマセラティの違いと言える。」Mosaic Recordsはオーディオパレットを使用しています。
※アメリカのジャズの音楽プロデューサー、ライター。ブルーノート・
Steven Innocenzi Atlantic Studios アトランティックスタジオ
「チェロ パレットは素晴らしいです。最新のデジタルEQを含め、私がこれまで使った中では」。通常パラメトリックイコライザーで「ノッチ」するような、困難でトリッキーな状況でも私はパレットで手に入るものが好きです。だから私はレコード制作のすべてに使っています。ボードを迂回できる場所、最終ミックスからパレットへ、そして直接デジタルマスターへ。興味深いことに、私がマスターした、またはパレットでリマスターしたCDのレビューは、頻繁に絶賛されています。
Atlantic Studiosはオーディオパレットを使用しています。