VIOLA CADENZAの限りなくオーバーホールに近い整備
こちらのVIOLA CADENZAは通常なら各部の動作テストを行い問題なければ販売しても良い個体でしたが、後世に残して頂きたいという願いや本来の性能を楽しんで頂くというところから整備をサービスした個体です。
2000年以降のハイエンドオーディオシーンを牽引してきたTom Colangelo(トム・コランジェロ)が興したVIOLA(ヴィオラ)。特にVIOLA CADENZAはトム・コランジェロが設計したcello ENCORE 1MΩのコンセプトを現代に蘇らせたものです。
下の写真では向かって右下側に固定抵抗切替式の左右独立型メインボリューム。その上にある回路はおそらくcelloでいうところのP301アウトプットモジュールに相当。構成は左右別基板さらにプラス・マイナス2層独立の完全バランス回路。
横断する3本のバーはアース系で右上は電源モジュール(オープン)。ほぼcello ENCORE 1MΩLと同様の設計です。ちなみに各回路はオープンモジュールとなっています。これはMark Levinson ML7Lなどからの設計手法です。
この整備はご納品整備のサービスでしたがやりすぎました^^ ほぼオーバーホールに近い内容となりました。。下記はメインボリュームでこちらもこの機構を分解し再組上げしました。
電源部や本体内部の劣化コンデンサーを交換。24個ある部品はKMET 470μF/25Vコンデンサです。電解コンデンサーはコーネルダブラーとビシェイへ交換。
下記はお客様のリクエストで極太のPAD DOMINUSケーブルへフィッシャー端子をつける作業。VIOLA CADENZAでもやはりフィッシャー端子による接続が明らかに良かったので、こういうオーダーに。が、見ての通りかなり無理があるため使用には細心の注意が必要です。製品本来のスリーブの収まりや固定方法が甘いかなと思います。。。
VIOLA CADENZAのボディの加工精度はかなり良いものです。またアルミ本体も柔らかいものをセレクトしているため振動を程よく内部損失で消すことも考えられているのではと推測。
端子類はCAIG G100L-7(金メッキ用)で汚れを取ります。
大きな電子パーツは新品へ交換されましたので1か月ほどはエージングとなります。2000年代初期のハイエンドプリアンプなどの電子部品もそろそろ整備する時期になります。2005年製のスポーツカーで未整備のクルマではおそらくサーキットは恐ろしくて走れないはずです。