今年販売させて頂いた、
cello AUDIO SUITE|チェロ スイートプリアンプ
オーバーホール整備。
他社さまでオーバーホール整備したチェロ・スイートでしたが…..音が??
まず、cello AUDIO SUITEのサウンドについて。
今年販売させて頂いたcello AUDIO SUITEは過去に整備がされていた個体で消耗部品などは
多数交換されており動作的には問題がない状況でしたが、一応オーバーホール整備サービスを
含んだ状態で販売しました。
チェロスイートは販売から30年以上経ているためオリジナルのサウンドを聴くのは難しい状況ではあります。
耳のいいオーナーなら購入から10~15年程ぐらいで整備を考えるでしょうか…..
その際に交換する部品で音色までも変わってしまう事が多々あります。
もちろんcello AUDIO SUITE以外にも製造から25年以上も経過するとあらゆるメーカーの製品は
こうした状況にあるでしょう。
クルマでも同様で同じ車種でも整備によって乗り味は千差万別……ホントに難しい!
特に国内のオーディオ修理に関しては割と「安く!早く」が重要視されていたようで、
その製品の本質的な面はないがしろになるケースもあったようです。
なぜ、そう感じたかは明快で、これまで多数のヴィンテージハイエンド機の
オーバーホール整備依頼や買取させて頂いた際に、製造から15年程経た機種に関しては
ほぼ全ての内部を確認し多種多様な修理方法や部品選択を見てきたからです。
最近では内部を確認しただけで要交換部品や整備箇所がほぼわかるようになりました。
(実際、ほぼ合ってます^^)
cello AUDIO SUITEなどはバランス回路のためP301(4枚)ボードなどの消耗コンデンサが
未交換だと、音像定位の輪郭やサウンドステージの精度、
特に奥行方向の距離感などが曖昧になりがちです。
微細信号によるグラデーション/階層が少なくなるイメージでしょうか?
例えば1940年代に録音された音源の年代情報が不明確なのはやっぱ駄目!
音楽が演奏された時代が不明慮になってしまう場合は、
アーティストの魂(作品や演奏の重要な局面)すら欠落することになりやすいです。
音楽はその時代の空気(時代性)から生まれるアートなので時代の表現は重要かなと思います。
音源が古くてもノイマンなどの真空管マイクは良いので楽器の音色のグラデーションや
ダイナミズムがしっかり再現されているか??などをいつも聴く音源で確認します。
ちなみにいいプリアンプだと凡そマイクの種類やどんなセッティングをしたかまでまでわかります。
なので、消耗部品の状況を把握するのは重要だと言えます。
ちなみに音が良いエンジニアは2年に1度ぐらいで整備をする事があります!
オーバーホール整備後にJAZZやクラシックなどの試聴用ソースは
約20年ほど聴いているものを中心に聴くので、これまで扱ったcello AUDIO SUITEの全機種で
聴いている事になるため、音色や全体像が掴みやすくなります。
ハイフェッツやオイストラフの音源は戦前、戦後でモノラル音源だったりします。
また80年代のJPOPなどはスタジオにデジタル機器が入り始めた頃でその”クセ”が
めちゃめちゃ出ている音源が多数あります。
例えば下記の門あさ美さんの音源、YAMAHAのスタジオ機で制作された盤で、
当時のデジタル機器のサウンド、エフェクト類のクセなどが凄いのですが、
これがどう聴こえるかは重要で、音源の粗を丸出しにしてくるプリアンプや、
巧みにまとめてくるプリアンプなど個性が出ます。
要は先ほどのクラシック音源とは別モノ!人によっては粗をしっかり出すのが正とする人や
プリアンプが上手くまとめて聴きやすくしてくれるのが好み、だとか、いろいろです………
今回のcello AUDIO SUITEはハイフェッツなどの戦前の音源やモノラル音源は
半世紀以上の時空を遡り、確かに空間に彫り込むようにエネルギー感ある
ヴァイオリンを目の前に浮かび上がらせるように変化しました!
エージングはこれからなのに……
ちなみにcello AUDIO SYSTEMSとりわけリファレンスリーズ、
cello AUDIO SUITEの一番の特徴はエナジー感です!繊細が先にくるのではない!と思います。
そもそも電源部のサイズは50W+50Wのシングルプッシュのパワーアンプぐらいあるサイズ感で、
一種異様な電源容量を誇ったプリアンプです。でも単にエナジー感だけじゃなくて懐の深さもあります。
・・・当時のMark Levinson氏が音楽で一番重要なのは「エネルギー」だと語っていた通り。
OLD MLASのML6などはこの典型かと思います。
オーバーホール整備前のcello AUDIO SUITEの状況
今回購入されてオーバーホール整備前のサウンドに一抹の疑問をもたれたお客様のカンは
当っていて、国産コンデンサが多数使用されていました(但しそのクオリティは最高級)。
これらの国産コンデンサが60個以上使用されていました。国内では高級オーディオ専用なのですが
この場合、、、今イチ合わなく、お客さまの指摘は正しいと言えます。
(なのでオーバーホール整備サービスをセットで提供させて頂きました^^)
実はプリアンプ以外ではSTUDERやPHILIPSのCDプレーヤーのオーバーホール整備でも
似たようなケースがあるので部品選択は重要ですね。でも、ない場合は国産を使う場合が出て来ます。
修理時に国産コンデンサに変わる…..30年前のオリジナルコンデンサは
30年間に渡る発熱&通電時間経過でスカスカで容量不足になっています。しかも日本の高温多湿環境….
こうした古い電解コンデンサより音色が合わなくても、
プリアンプにとってはこのニチコンの方がまだマシです(フィルム系は交換不要)。
そもそも電解液が漏れて、熱により基板上で炭化してパターンが駄目になるよりは遥かにいいのです。
ちなみにスカスカになったコンデンサの音はエネルギー感もなく輪郭もボヤけ、
演奏している場や時空も曖昧になりがちです。
ずっと聴いているとその変化は今イチわからないかもしれませんが、
入荷後に内部状況を見て、聴くとすぐわかります。
今回はかなりの量の部品を新品にしました。1,2カ月エージングされて聴いてみてください!
■整備メニュー
・シャーシクリーニング
・P301メインボリューム、バランスとも分解整備(接点接合調整、酸化被膜除去)
・P301、P201、P200、P100の劣化電解コンデサと国産コンデンサを交換
・フィルターコンデンサ交換
・ミューティングリレー交換
・マスターパワーサプライ ブロックコンデンサ交換
・トグルスイッチ接点研磨
・左右音圧合わせ
・スペック点検
・P301のレベル測定調整
・各動作の点検
※P201のゲイン切替スイッチ動作点検OK
※バランス部の取付は製造時許容範囲で破損部やガタはありません。
買取のご案内
■cello Audio Systems |チェロ・オーディオ・システムの買取価格
●cello AUDIO PALETTE | オーディオパレット買取価格¥1,300,000~
¥1,500,000.(オーバーホール整備個体)
●cello AUDIO PALETTE MIV | オーディオパレット買取価格¥1,550,000~
●cello AUDIO SUITE プリアンプ 買取価格¥1,300,000~(Pモジュール4つ)
当社ご購入品¥1,500,000以上
●cello Encore(PHONO付) プリアンプ 買取価格¥400,000~
●cello Encore 1MΩ (PHONO付)プリアンプ 買取価格¥400,000~
●cello Encore 1MΩ L プリアンプ 買取価格¥350,000~
●cello R-DAC DAコンバーター 買取価格¥450,000~
●cello Performance パワーアンプ 買取価格¥1,200,000~
●cello Performance 2パワーアンプ 買取価格¥1,300,000~
●cello Encore MONO 買取価格¥450,000~
●cello Encore MONO 3 買取価格¥500,000~
傷が多い汚いモノは買取しませんが、丁寧に扱われたものは
わかりますので買取価格へ反映します。
ほかのcello製品もなどもかなり高い価格をお付けします♪
cello製品のオーバーホール整備もお任せください。
■MARK LEVINSON・マークレビンソン プリアンプ(買取保証額)
●LNP-2L ¥880,000.~ ¥1,000,000.~ ウッドケース【直近整備品・モジュールなどによって変わります】
●ML-6 ¥620,000.~ ML6Lも同様
●ML-1L ¥270,000.~
●JC-2 ¥270,000.~
※モジュールをお知らせ頂けると幸いです。不動作品や直輸入品もご相談ください。
●ML-7L ¥320,000.~
●No.26SL ¥380,000.~
●No.26L(BAL) ¥300,000.~
●No.32L ¥800,000.~
●No.380SL ¥220,000.~
●Mark Levinson リファレンスCDトランスポート
No.31.5L ¥400,000.
No.31L ¥320,000.
傷が多い汚いモノは買取しませんが、丁寧に扱われたものは
わかりますので買取価格へ反映します。
ほかのMark Levinson製品もなどもかなり高い価格をお付けします♪
マークレヴィンソン製品のオーバーホール整備もお任せください。
Mark Levinsonやcello製品は買取・下取から
オーバーホール整備などを行っていますのでお気軽に
お問い合わせください。
ご試聴日時:水・木・金・土 13~19時
電話|東京 03-5809-3401 , 甲府ANNEX 070-5081-8877
メールでお問合わせ audiodripper@gmail.com
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