cello ENCORE シリーズ | 中古チェロアンコール1MΩプリアンプ&パワーアンプ

【中古チェロ・プリアンプ&パワーアンプ】cello ENCORE シリーズのプリアンプとパワーアンプ

アンコールという名の機械達。

cello ENCORE 1MΩプリアンプと

cello ENCORE パワーアンプ

cello ENCORE プリアンプ&パワーアンプ

cello ENCORE プリアンプ&パワーアンプ

現在、発熱対策の一環としてcelloのクローズドタイプの天板をアルミから造ろうとしています。まったく同一の素材で密度も同じ粗目の仕様で。そうすると国内でもなかなか製造できる工場がありません。

またネジ穴もインチ単位でネジ穴同士の遊びが極端にない設計・・・・イメージにあるアメリカ人の造りではないモノ。素っ気ないデザインのように見えてかなり緻密です。結果、JAXAの宇宙探査機の部品を造る工場で作業してます。

 

cello ENCORE 1MΩ(アンコール)プリアンプ

Mark LevinsonとTom Colangeloが手掛けたcello ENCORE シリーズ。リファレンスシリーズと変わらない部品をふんだんにデザインし大成功をおさめた80年代を代表するハイエンド機。製造から30年中古チェロはいよいよ整備次第でサウンドや機器の寿命が変わる境目になってきました。

 

このテキストはAudio Dripperで書いたものを適宜リネームします。(入荷時点でご商談になったものばかりですみません)今回の入荷cello ENCORE(チェロ・アンコール)PHONO付きの1MΩ初期版です。偶然にも2台入荷。この初期版は充実した本体基板回路と電源部もEIコアトランスやチョークコイルを用いたこだわり溢れる電源部。買取時には固定抵抗切替式のボリュームに若干のガリがありました。また本体電源部3500μのブロックコンデンサー2個も要交換です。

cello ENCORE 1MΩの固定抵抗切替式VRの分解

cello ENCORE 1MΩの固定抵抗切替式VRの分解

本体内部にも下記のような劣化電解コンデンサーが十数個ある状態でした。これら劣化電解コンデンサーは底が膨らみ破裂までわずかな状態。このコンデンサーは多くのcello製品に使われています。cello AUDIO SUITEにもcello AUDIO PALETTEの基板にも。過去に扱ったcelloのアンプのほとんどは下記同様の状態です。オリジナル部品云々以前に危ない状況。サウンドは当然ながら純正からはずれミッドレンジが薄い俗にいう『チェロの音』。本当はもっと艶やかで厚く、押し出しもあります。

cello ENCORE 1MΩ  PNONOの劣化コンデンサーの一部

cello ENCORE 1MΩ PNONOの劣化コンデンサーの一部(1989年製の電解コンデンサー)

下記は整備中の写真ですが基板などもとても綺麗な良い状態です。NGとなる劣化部品はコンデンサーを含めリレーなども交換していきます。製造から30年近く経つ個体としてはまずまずです。傷が多く基板損傷が激しい個体は買い取りませんので次にご購入される方も安心だと思います。

cello ENCORE 1MΩ初期PHONOの整備

cello ENCORE 1MΩ初期PHONOの整備

整備が終わり各部全ての動作点検、スペック点検、音出しテストは約5日間です。現在は密度感が高いcello ENCORE 1MΩ初期ならではのサウンドだと思います。この時代のEIコアトランス&チョークコイルインプット式電源は多少唸りますが音楽のじゃまにはなりません。

下記はcello ENCORE 1MΩ初期の取扱説明書のフォノ抵抗のセットアップ資料です。

cello ENCORE 1MΩ初期の取扱説明書とPHONO設定シート。

cello ENCORE 1MΩ初期の取扱説明書とPHONO設定シート。

ある程度、整備の手を入れたcello ENCORE 1MΩ初期はミッドレンジが充実した艶やかさがあります、線の細い上擦ったようなサウンドは微塵もありません。アンコールプリ初期と同様の傾向があります。

 

cello ENCORE(アンコール) パワーアンプ

cello ENCORE パワーアンプ

cello ENCORE パワーアンプ

cello ENCORE(チェロ・アンコール)初期パワーアンプは、モノラルパワーアンプ構造で天板とフロントパネルのみ共通で他は完全なセパレートです。電源供給も左右独立で2本のACケーブルが必要です。cello ENCORE パワー初期からcello ENCORE mono 3まで基本構造は変わりません。フィッシャー端子1系統の入力やブリッジ接続をするためのパラ配線がない妥協のない設計。

cello ENCORE パワー(電源供給は左右CH2本必要です)

cello ENCORE パワー(電源供給は左右CH2本必要です)cello ENCORE powerのリアパネルのセンターは独立した筐体を留めているだけです。AC電源は2本必要でスピーカー端子はYラグ(横幅9.8 mm迄)のみです。入力端子もフィッシャーのみです。

cello ENCORE パワー整備中

cello ENCOREcell(アンコール) パワー整備中

出力トランジスタは片チャンネル当たり±2個だけのシングルプッシュ方式です。ここに音の秘密の一つがあります。また筐体がヒートシンクになっている事もわかりますね。ですので夏場などは筐体へ程よく冷却ファン充てることは有効です。そうすることで制御系のコンデンサーの劣化が抑制できます。

筐体を分解すると完全モノラルのパワーアンプの筐体を2台で一筐体になっています。cello ENCORE MONO版とのちがいは筐体が離れている事以外にもフィッシャー入力端子がブッリジにも対応している事です。

cello ENCORE の劣化コンデンサー

下記は電源部の8200μブロックコンデンサー(左右4個)は劣化していますので4本とも交換しました。

制御系の電解コンデンサーは製造から20年も経てばほとんど劣化して底部から破裂寸前のものも多数あります(過去のテキスト参照)。但し当時のオリジナル部品は既にありません。危ない容量抜けしたオリジナル部品で誤魔化すか、規定値の部品へ交換するか。当然、極力質感に差が出ないパーツ(VishayやWIMAなど)をチョイスをします。

劣化はプリアンプも同様です。cello AUDIO SUITEやcello AUDIO PALETTE、cello AUDIO PERFORMANCEなども同様に新品から交換していない場合は必ず劣化しています。音像の甘さやナローレンジになったりダイナミズムが出ません。要は聴きやすいだけの音。オーディオに限らずどんな機械もリフレッシュは必要です。

ちなみにチェロアンコールパワー1台で20畳程のリビング想定の試聴室のJBL DD66000を驚くほどかなり鳴らします。部屋が飽和するほどの音量でも音を上げない小さな巨人?かもしれません。

cello ENCORE プリアンプ&パワーアンプシリーズ

cello ENCORE プリアンプ&パワーアンプシリーズ

このページに映っているcello ENCORE プリアンプとパワーアンプ、cello リファレンスシリーズのAUDIO SUITE、AUDIO PALETTE、cello AUDIO PERFORMANCEはすべて整備した後にお客様のリスニングルームへご納品されます。お客様のご要望があれば本格的なレストア整備も可能です。
製造から30年ほど、いい部品が使用され設計回路の規定値と変わらない部品も多数ありますが、劣化が進んでいる部品もあるため、今後どういう整備するかかで寿命が変わってくる年代となりました。

cello ENCORE シリーズのプリアンプとパワーアンプ

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