first lot cello AUDIO PALETTE Listen View|チェロ・オーディオ・パレット 試聴

この瞬間、聴いて欲しい!とメモした、

cello AUDIO PALETTE 0030  。

 

今回あらためて、思ったのはcello AUDIO PALETTEの開発には

リチャード・S・バウエン氏の役割がかなり大きかった……

cello AUDIO PALETTE

cello AUDIO PALETTE

・・・前半がクルマの話しになってしまうので、、、

cello AUDIO PALETTEに興味がある方は中盤からお読みください!

 

GT SPACE FACTORY

GT SPACE FACTORY

僕の趣味がオーディ&音楽の他にクルマによるサーキット走行で、一昨年から20年ぶりに再開^^

当時のように草レース出走や無理して走りません。クルマの運転や仲間との時間が優先で、、

この1年で知り合いが20人以上増えました^^

 

その趣味が高じてスポーツカーやレーシングカーの販売も知り合いの会社とコラボではじめ

現在、いろんなクルマで消耗品などの開発やテストもやり始めました。

HONDA NSX 3.0 SUGO仕様

HONDA NSX 3.0 SUGO仕様

その中でもポルシェ911は4年ほど前からカレラやGT系、ターボ系などでサーキットを走っています。

なかでも991ターボSはクセがありますが面白く、移動中の安定度はピカ一です!

富士スピードウェイのレーシングコースは2回目走行時にレッドゾーン手前の6400回転シフトで1分52秒程。

最近では992GT3や86、エリーゼ等でもドラテクレッスンをやっている織戸選手も991.1ターボSを導入。。

・・・ターボSを運転して面白かったらしく探したらしいです…..たしかに面白いターボです。

Porsche 911 turbo s

Porsche 911 turbo s

以前に乗っていた991カレラとは別物で…..クセも併せて凄じい違いと言ってもいいかもしれないほど、

991ターボSは凄い(・・・個性的という意味です)。997ターボSはさらにクセ強だった記憶です。

もちろん素の991カレラNAの良さも捨てがたい魅力があります。。

これって、cello のリファレンスシリーズとアンコール 系のプロダクトとの位置付けかもしれません。

私的にアンコールシリーズのさり気ない佇まいも当然好きです。自分の個室で聴くなら

アンコールシリーズが付き合いやすいと思います。

・・・ポルシェやヨーロッパのプロダクトはこうした戦略が上手だなぁと思います。

991ターボSは公道ではメルセデスAMGセダンやAUDI RSシリーズのように振る舞い、

富士スピードウェイなどの高速サーキットでは上手い人が乗ると991GT3の後ろを平和についていけます。

スポーツマインドはあまりないというかもしれませんが、スポーティさで言うなら、

パワステレスのケータハムやLOTUSなどはGTカーの911の比ではないほど軽快でスパルタン!!!

これまた生きる世界がちがうのですが、エキシージなどをサーキット走行用にすると

ただでさえ苦痛な一般道はもはや苦行になりますがより研ぎ澄む感じになります!

いつも自作アンプで110dB以上の高能率な自作スピーカーで聴くような?塩梅か…..

気軽にいつでも音楽を楽しむツールではない雰囲気になります。

 

さて、cello AUDIO PALETTEを動作・状態確認を兼ねて聴いてみよう、

オーバーホールは終わっているし。

cello AUDIO PALETTE

cello AUDIO PALETTE

じつは、オーディオドリッパーでcello AUDIO PALETTEを購入された方の多くの方から

聞かれる言葉が「パレットがあると、サウンドがまとまるんですよ」

「理想的な音にできます」みたいなことをよくお聞きします。

 

cello社ではパレットを「ミュージックレストアラー」と名付けていた。

cello AUDIO PALETTEはMLASを辞めて1年以上をかけて開発したそうだ。

コンセプトや技術コラボはリチャード・バウエン氏が大きく関わっていて、

実際はパレットのベースにはリチャード・バウエンのイコライザー技術がベースにあったそうだ。

 

cello AUDIO PALETTE 登場当時のSS誌74号

cello AUDIO PALETTE 登場当時のSS誌74号

さらにcelloのコンセプトとして下記のように語ったインタビューが残っていた(SS誌74号)。

『MLASの製品は自分が録音した音楽ソースをピュアに鳴らす目的だった。

チェロは一般的に流通しているモノラルソースや録音の悪い音楽プログラムでも

音楽そのものは良いものがあるため、こうした音楽ソースを完璧に鳴らすために開発した』と。

バウンエン氏は今も活動していて、スタジオ用のパラメトリックイコライザーソフトなどを

開発リリースしているようです。

 

cello AUDIO PALETTEの取扱説明書から各帯域の説明

15Hz・・・ドラムやオルガンのペダル音やコントラバスの再低域をコントロール

120Hz・・・音に存在感と低域の暖かみを左右する

500Hz・・・暖かさをコントロールする。ピアノ録音から濁りを取る。薄いサウンドを厚くする

2kHz・・・声や楽器に影響する

5kHz・・・高域の中心帯域で影響大。25KHzと一緒に使うことで高域補正が可能

25kHz・・・空気感や倍音成分をコントロール。再生全体に影響を与える

この辺りのcello AUDIO PALETTEの使用方法などはこのページにも記載しています⇒

 

cello AUDIO PALETTEとAcoustic Research Model 6

cello AUDIO PALETTEとAcoustic Research Model 6

上の写真はパレット(左)とレビンソンがデザインしたAR Model6ですが、白枠部分がイコライザ回路です。

パレットはもう1段同じバランスアンプ回路が電源基板を中心に挟んでこの下にあります!

左右チャンネルが独立し、しかも綺麗に+-別回路であることがわかると思います。

アンプ回路は50個分ものディスクリート回路!!にもなります。

回路の思考にはOPアンプ使用のクローズドモジュールは既にありません。

 

一般的にはARのような回路になって、巻線ボリュームになるのが通常かと思いますが、

パレットはイコライザー部にも信号劣化が極めて少ない、59接点の固定抵抗切替式ボリュームを採用!

1個のボリューム内部の抵抗部品は118個。ちなみにボリューム本体(内部)はすべてハンドメイドによる

無垢の金属からの削り出しという凝りようです、インプットゲイン部も含めると9個!!です。

このインプットゲインもサウンドコントロール(テンション)に大きく効きます。

cello AUDIO PALETTE

cello AUDIO PALETTE|見えている部分は左チャンネルのみ|アンプ回路は50にもなる

Mark Levinson氏の解説で面白かったのは「一般的なオーディオマニアはカートリッジを変えたり、

ケーブルを変えたり、スピーカーのレベルを変更して、いい音を目指しますが、

これらの手法によってフレケンシーレスポンスを変えているわだが本質的には効果が薄い」と。

ふーむ。

インタビューを読んでいるとポイントは不完全さがある一般流通している音楽ソースそのものを

どうするか?という事なのだろう。解決策としてはアクティブな周波数を変化させる事だが、

そのカーブ設定が難しいと、さらにリンキングなしで効果的なカーブにする必要があると・・・

なので6ポイント毎に周波数カーブは異なる設定だそうだ。パレット最大の魅力の部分だが、

その部分を担ったのがリチャード・バウエン氏の開発技術だ。

cello AUDIO PALETTEのキーマンはリチャード・バウエン氏の役割がかなり大きかったようだ。

これらをプロダクトとして回路設計したのがTom Colangelo氏という感じだろうか?

 

さて、cello AUDIO PALETTEの動作テスト・・・確認・・・

ここ最近プリアンプばかり聴いていますがその流れで、cello AUDIO PALETTEを1入力の

コントロールアンプモデルとして聴きました。聴いた盤は統一して聴いている4枚メイン。

このパレットは以前にオーバーホール整備したので内容はほぼ知っている個体で、

使用されていた方のオーディオ機器に接する姿勢も知っているので、まあ安心できる個体でした。

【試聴したディスク4枚】

●Bobo Stenson / Trio Contra la indecision / ECM

⇒AudioDripper甲府で寺島靖国氏とJAZZ JAPAN誌のECMエンジニアの音の違い特集で試聴した盤。

エンジニアはステファノ・アメリオ。

●ホット・リップス / 門あさ美 / YAMAHA

⇒1982年のJポップ盤で松岡直也氏がサウンドプロデュース。サウンドの加工などの処理がどうか?

80年代を感じさせるリマスタリング盤 。

●Elina Garanca / Bel Canto / Grammophon

⇒プリアンプ試聴の際に入れる盤で声の質感やオケの対比、パースなどに注目。

ヨーロッパ特有の薫りも。

●Oistrakh Golovanov /Oistrakh plays Mozalt&Beethoven /Arcbipel Recrods

⇒1949年録音の時代感やユダヤ系ウクライナ人David Oistrakhのヴァイオリンがどう表現されるか、

伴奏のピアノとの雰囲気など。

vintage highend used preamp Listen View CD

vintage highend used preamp Listen View CD

スピーカーはGRAHAM AUDIO LS5/8 CherryとLINN KOMRI。

パワーアンプはLINN klimax TWINとLINN klimax SOLOで。

D/AコンバーターとしてLINN DSM2を介しました。

 

聴く順番も決まっているのですがBobo Stenson / Trio Contra la indecision / ECM の2トラック目から

鳴らし始めて1分程のメモ『これ、聴いて欲しい!』  アンダーライン引いてました。

誰かに聴いて欲しい、共有したいサウンドでした。良く聴くソースなので、

あらゆるパターンのサウンドがインプットされているので、こういう思いはそうはない記憶です。

「立体感 グラハムでパフパフのシンバル!! 渋い煌めき」

これも殴り書きのメモですが、ここにセットして初めて聴こえてきたニュアンスが

いくつもありました。シンバルの種類はもちろん、スティックで叩く位置や響かせ方、

ジュワーンと真鍮製円盤が空間で震える音がオーバーにも聴こえるような感じにも思えたけど、

説得力がすごい!シンバルの下の床の反射も聴こえるような感覚?

ハイハットの音もアタック音から空気が漏れる音まで雰囲気たっぷりに

無理なく聴こえてきて妙なLIVE感が生々しいサウンド。

 

一番最初の「立体感」というのはPHILIPS LHH2000オーバーホール整備個体などで

聴けるようなステージ上のミュージシャンの関係性・空気感となります。

cello AUDIO PALETTE

cello AUDIO PALETTE

次の『ホット・リップス / 門あさ美 / YAMAHA』は80年代特有のJPOPで聴かれる

ハイ上がりな乾いた感じはなく嫌な音を出さずに、艶もある!?

印象が不思議でもありましたが、cello AUDIO PALETTEの個性があるのかもしれません。

 

次にラトビアの歌姫「Elina Garanca / Bel Canto」の13トラック、

ロッシーニ:《マオメット2世》第2幕、三重唱「この最期の瞬間にあって」。

オケはイタリア・ボローニャ市立歌劇場管弦楽団。

パレットを通すとサウンドは濃厚な色合いで、スピーカーの存在を消して、

スピーカー天板のかなり上空高い位置からサウンドステージが立ち顕われる様は一種異様

英国製3wayのブックシェルフですがかなりのスケール感・・・

グラハムでは過去に聴いた記憶がないほどの濃い色合い。

エリーナ・ガランチャの吸気音などのリアルさも濃い。三重唱はカルボ、アンナ、エリッソで

その立ち位置もかなり正確です。ここでオケが入ってもう少し解像度があるといいかなと思い、

LINN klimax SOLOへパワーアンプを変更し、スピーカーケーブルをMark Levinsonから

Van den Hulへ交換(特段高価ではありません)。

Van den Hulスピーカーケーブル

Van den Hul M.C.D352 HYBRID スピーカーケーブル

基本的トーン&マナーは変わらず若干解像度が上がった感じで短い時間ですがこちらの方が合いそうです。

ちなみにインターコネクトケーブルはすべてcello stringsとなります。

cello AUDIO PALETTE|0030オリジナルモデル

cello AUDIO PALETTE|0030オリジナルモデル

次にヴァイオリンとピアノデュオ、ヴィターリのシャコンヌ、

『Oistrakh Golovanov /Oistrakh plays Mozalt&Beethoven /Arcbipel Recrods』盤。

エネルギー感あるオイストラフでこれはスピーカーケーブル変更もあってか、

録音年代が若干新しくなった印象。ヴァイオリンを近くで聴いた時のようなエナジー感は流石。

パラメトリックイコライザーで5kHなどを調整。またモノラルソースなので音像のサイズ感は

約5,000程の部品点数からなるパレットでもでも違和感ないほどタイトかと思います。

 

好奇心はここ最近、私的に聴いている盤も聴きたくなる!!

John Abercrombie / Current Events / ECM

John Abercrombie / Current Events / ECM

ジョン・アバークロンビー盤は90年代初頭からの隠れたECMの名盤。

この盤は2トラック目からがとても内省的な演奏で、ソロ回しでこれ見よがしなテクニックの

オンパレードみたいな見世物感がないアバークロンビーらしい抑制的なコンポジション。

徐々に内側から蒼白く燃えてくるようなアルバム。

これはcello AUDIO PALETTEは不得意かな?と思いつつもおそらく

インプットゲインで演奏の温度感をコントロールすると良く鳴るはず……….

実際はなんのことはないパラメトリックイコライザーとインプットゲインでいかようになってしまいました。

25KHzを4、5dBほど上げて、15Hzも3dBほど上げて空間成分をだしつつ、中高音5.2KHzを調整・・・

INPUT GAINも2,3dB下げてみたりすることで”熱量”や場の温度感下げていくと

ECMアイヒャーの目指すサウンドか….さらに Marcin Wasilewski / January /ECMを…..

Marcin Wasilewski ECM盤

Marcin Wasilewski ECM盤(写真はJanuaryではありませんが)

この盤はポーランドの若者達のピアノトリオですが、

 Marcin Wasilewski TRIOは私的に2000年代のECMサウンドを代表する盤じゃないかなと思います。

とくにこの盤の2トラック目「Vignette」の演奏、これが静謐な1月の夜空を駆け巡るよう発想で聴けると

嬉しくなるんですが、想像以上に奥行感、デプスが出て広い空間を想像させるに充分!

おそらくスタジオのモニタリングよりも立体感が出た再現になった気がします!

cello AUDIO PALETTE

cello AUDIO PALETTE

BLUE NOTEのJOSE JAMESBとかもカッコいい。

ブルックリン55Barのあの感じとかw

・・・他にもいろいろ「音楽」を体験したくなる魅力があるのがcello AUDIO PALETTEでしょうか。

 

 

 


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