Mark Levinson No.20.6L MONO POWER

Mark Levinson No.20.6L MONO POWER AMP

最後のMark Levinsonパワーアンプと言われた、マークレビンソン・ヴィンテージA級パワーアンプ。

Mark levinson No.20.6L Class A power mint

この1年間で買取販売やレストア整備、修理したOLD Mark Levinson製品は40台程になるでしょうか。もちろんすべての音を聴き込んでいます。レビソンマニアの方が持ち込んだOLD レビンソンを聴いただけでどのパーツが弱っているかもだいたいわかる様になりました。ノイズの状況なども含めて。過去の修理によるバランスのちがいや生産段階でのミスもいくつか発見する事があります。

オリジナル部品という呪縛はあるのか、否か。

Mark Levinsonに限らず、オーディオではオリジナル部品に重きを置きます。僕らもオリジナル部品を重要視します。なぜなら設計者達の理想(回路)を具現化する物だから。いろんな見方があって、コスト制限がなかった場合はどうなるか?明らかに現在の方が良いパーツがあった場合はどうするか?等々ですが、明らかに良いパーツがあったとしても音色を左右する部品はオリジナルが正。これを国産などのオーディオグレード部品にすると、アレ?ってな事になります。海外ハイエンドでも日本産パーツを使用している有名ブランドも多々あります。また、電圧や電流を制御するレギュレーターパーツ等の場合は高速化した方が良い場合もあるのでケースバイケース。大電流を扱う部品が不安定になると症状としてあらわれた場合は、現代のパーツの方が良いだろうし、設計者の他製品の回路図を視る事も重要。

生産から20年経た設計値を外れたオリジナル部品

生産から20年以上を経て、設計回路の数値を満たさないオリジナル部品が多くある場合はどうするか?要はカタチがオリジナルだけで中身はヌケた部品であるという事。オーディオに限らずプロダクトは時間経過する事でじょじょにエージングが進み変質していきます。また過去の修理で左右ちぐはぐの部品(生産年代がことなる、特性が合ってないetc)が付いている事も多々ある場合は、オーナー様のコダワリや耳の精度に絡んできます。製品によっては音色を左右するいくつかの部品は20年以上経ても狂ってないものもあります。しかし計測値から大きく外れたオリジナル部品も想像以上に数多くあるので当然サウンドにも影響します。S/N比しかり、実測パワー値、左右バランス、各部の電圧値などがバラバラの中古機器。エンジニアの方や耳が厳しい方がフルレストア版と聴き比べると一聴両断されます。整備する際のコストや部品の見極めは音として顕れてしまうので知らない方が良い事も多々ありますね。ホント言えば劣化もなく、壊れないから何もしない方がいいに決まってます!趣味ですのでほどほどの妥協も有ですし、とことん突っこんでいくのも有りです!

Mark Levinson No.20.6Lの一般品とフルレストア品。

前回販売し、フルレストアをご依頼頂いた、Mark Levinson No.20.6L レストア版は合計170万円程でした。500程の劣化パーツを交換しサウンドはレビンソンアンプの中で図抜けた実駆動力と音色になったと自負しています。今回入荷したNo.20,6Lは新品からご使用され、6月~9月の高温多湿の時季は24時間エアコンを動作させていた個体。さらに5年ごとに代理店さんで整備されてきたNo.20.6L。販売価格は89万円程。サウンドの差は価格通りです。各部の部品ロットを揃えたフルレストア機と一般中古品は比較できません。全ての面で。オリジナル部品かどうかというしごく単純な事ではない。生産段階でのミスや経年劣化した基板など発熱で弱った部分がかなりあり、過酷な耐久レースを経たレーシングカーの様で、これを再度新しいピストンを入れて最適なクリアランスにする。足回りやピロボールetcを刷新したマシンとでは比べようがない事と同じ。

要はあくまで生産から20年を経たA級パワーアンプであるという事を踏まえつつ………数千のパーツから成る機器は幻想では済まないので、一般の方々は一般の中古製品の世界でいいのです。耳が鋭敏で、回路図が読めて、使われている部品が何かわかり、劣化の進行度がわかる極々一部の方がレストアという領域へ来られればいいのです。

僕らは過去2年程でMark Levinson他STUDERも含めると100台は行っていますが、まだ100人の方しかいないという事でもありますね(お一人で複数台ご依頼頂いているツワモノもいらっしゃいます、ありがとうございます!)。

今回のMark Levinson No.20.6Lというアンプ。

Mark levinson No.20.6L

では、レストア品ではなく、一般のNo.20.6Lでは駄目か?という単純なことにはならず、現代においてNo.20.6Lの構造・コンストラクションで生産したならば、当時の定価で収まらず500万円程になったとしても不思議ではありません。この20.6Lを構成する部品はグレードの高いものが多く、さらに当時の設計者達の情熱が製品にもあらわれます。Mark LevinsonやJohn Curlが去ったから駄目という単純な事にはならないのです。そもそもオーディオは一側面で語られる程の単純な系ではない複雑系。オリジナル部品然り、整備方法然り。その機器と接する方の考え方等があらわれます。

マーク・レヴィンソン、トム・コランジェロ、ジョン・カールらが去った後に「Mark Levinson」ブランドの牙城を守り抜くための設計見直しや部品選択は”怒り”をも感じる程の拘りが随所に見られます。ML-2Lの回路はとてシンプルですが、No.20.6LはML2Lの約2倍の部品から成っていると言ってもいいかもしれません。サウンドはパワフルでどんなスピーカーでもそのスピーカーのある到達点まで導く力があります。

Mark Levinson No.20.6L、このまま鳴らしても愉しめますし、代理店様で整備しながら10年使用する事もいいでしょう!こだわる方はレストアして終のアンプとされてもいいでしょう。要はいろんな付き合い方ができる懐深いアンプで、このスタイルの最終機というパワーアンプがNo.20.6Lです。正規整備を経た状態は一般的には極上のペアと言えるでしょう。お客様は毎年6月~9月の間は24時間エアコンを入れて使用されてきました。

■Mark Levinson No.20.6L  One Owner 正規品 定価¥3,200,000.  【ご成約 ありがとうございました】

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