【中古】Mark Levinson&cello(マーク・レヴィンソン&チェロ) PREAMPレビュー

現代Highend AUDIOのルーツ、

若きデザイナー達の確信。

 

1980~1990年代Mark Levinson & cello プリアンプ

Vintage High end マーク・レビンソン プリアンプ・レビュー

テーマはヴィンテージ・ハイエンドの時代感からレビューしていく初期Mark Levinsonプリアンプ。現代ピュアオーディオとの差異など。1台の製品に焦点を充てたページではありません。

Vintage High end Mark Levinsonプリアンプレビュー

 OLD Mark Levinsonプリアンプと現代の接点。

先日ある雑誌の取材でAudio Dripperへおいでになった寺島靖国氏。JAZZ評論やオーディオに対してのエキサイティングなアプローチは痛快な方…….30余年前私が10代の頃、寺島靖国氏の「辛口JAZZノート」を読んでいた。寺島氏がMark LevinsonやCELLOをお聴きになって『現代とギリギリ接点があるかも…….』とおっしゃった。製造から約30年以上経過した機器。超ワイドレンジで超静謐なS/N比は無理かも。セパレーションも甘いのかもしれない

じゃあ何が現代と接点になるのか?寺島さんや編集の方が帰られた後に再度、Mark Levinsonやcellonのプリアンプを数系統のシステムにして聴きなおした。

Mark Levinson ML6モノラルプリアンプ John Curl設計

 

世界基準、最高峰へ挑む現代ハイエンド。

グローバル化はなにもビジネスの世界だけではなくて音楽をはじめとした文化やインターネット・ガジェットなどあらゆる領域へと波及。当然オーディオ機器も逃れられない。グローバリズムが進行すると基準化・平均化する段階が来る。使い手が多様になり人種や国を超えた優れたユーザビリティが必要になってくる。

現代ハイエンド・オーディオ機器の場合はフォーマット以外に『音のクオリティ』がプライオリティとしてクローズアップされる。理由は他社製品との比較が容易になった背景、ユーザー情報の流動性などから多くの人が共通して良いと判断できる客観性が求められるのかもしれない。

現代機の多くは清廉潔白なサウンドに感じると聞く場合があります(当社お客様の多くが感じられていいるようです)。性能や特性は良いので疑いようがない!はず。使用されている部品単体での性能もいい(耐久性や経年劣化進行速度は不明)。現代ハイエンド機器では日本製パーツも積極的に採用されている。基板デザイナーの意図は信号の増幅が正確=ソースに忠実であろうする。いわばとてもアナリティクスなサウンドで音楽の楽しみ方も変わってきていると言えるかもしれない。

Constellation audio Virgo by jhon Carl

VIOLA CADENZA後期版 by Tom Colangelo(ハイ入力/インピーダンス1MΩ)入荷予定 2019年3月中旬

 

70年代後半から80年代のハイエンドアンプは若さ溢れる個性から世界観を提示した時代。

1970年代から80年代後半に登場したハイエンドアンプの世界は群雄割拠の時代で『自分たちの音はこうだ』という個の世界観をプレゼンテーションした時代。今回取り上げるMark Levinsonやcelloに限らず、初期KRELLのダン・ダゴスティーノ、スタジオアンプを製作したいたFM Acousticsのマニュエル・フーバーらの製品も強烈な個性を感じるもの(KRELLもFM Acousticsも今も個性があるサウンド)。また重要な要素にこの時代のアンプ設計者はみんな若く研ぎ澄まされた感覚で自分自信が理想とするサウンドをデザインしたんだろうと想像する。

ヴィンテージハイエンド機器は製造時代が30~40年以上経つが、造られた感覚は若さ溢れるもの。それゆえ未完成の部分があるのかもしれないが未完成ゆえに突き抜けた個性をもった製品だけが30年余年を経た現代でも生き残っているとも言える。当時は音響用電子部品が良い時代だった事もポイント。

cello audio suiteとFM Acoustics

個性を求めた時代とクオリティを担保する時代。

オーディオに限らずプロダクトは時代の空気を纏う。優れた機器は時代の空気だけではなく本来在るべき本質が潜んでいる。製造年代から時間が経過しても残っている機器の特徴。さらにながく期間使用に耐える設計と部品調達できる部品が使われているか、なども重要。電子部品は時間経過と共に必ず劣化していくので基準値に戻す(整備)事ができる製品であること。

マークレヴィンソンのアンプはディレクターのMark Levinsonや設計担当のJohn Curl(ジョン・カール)、Tom. Colangelo(トム・コランジェロ)達の個性が輻輳的に絡んだもので、時代によって変遷。

今回集まった下記のラインナップはNo.26L(basic)を除いたすべての個体が2年以内にモジュール整備やボリューム分解整備、電源部コンデンサー交換、調整などの整備がされているもので経年劣化の影響が極力ない状態です。

本日のMark Levinson視聴環境

Mark Levinson ML6プリアンプJohn Curl

Vintage High end Mark Levinsonプリアンプ

Mark Levinsonプリアンプレビュー(2019年3月USED在庫)

1974年 Mark Levinson JC2 (Mark Levinson& John Curl)
1977年 Mark Levinson ML1L (Mark Levinson& John Curl)
1979年 Mark Levinson ML6(Mark Levinson& John Curl)
1980年 Mark Levinson ML7L (Mark Levinson& Tom Colangelo)
1985年 cello ENCORE PREAMP(初期)
1988年 Mark Levinson No.26L(basic)(Mark Levinson& Tom Colangelo)
1988年 Mark Levinson No.26L(BAL)(Mark Levinson& Tom Colangelo)
1988年 Mark Levinson No.26L(MC)(Mark Levinson& Tom Colangelo)
1985年 cello AUDIO SUITE(Mark Levinson& Tom Colangelo)
2004年~VIOLA CADENZA(Tom Colangelo&Paul Jason)

ソース:STUDER D730MK2(レストア&クロックUP)他TD124MK2&シュアTYPE3、パワーアンプ:cello performance、Mark Levinson No.20L、Mark Levinson No.20.5Lver.UP、スピーカー:JBL DD66000


1974年  Mark Levinson JC2(Mark Levinson& John Curl)

『速さとテンション、青春のサウンド!!』

Mark Levinson JC2 ( John Curl)整備済

1974年に登場したマークレヴィンソンJC2プリアンプ。高ゲイン設定に驚く初期Mark Levinson。 John Curlが一人で抵抗1個を変更しながらサウンドを詰めていったプリアンプ。特にHiに特徴があり、繊細で精緻な”生”っぽさをイメージするサウンド。人によって硬いと感じるかギリギリ。音楽ソースに正確か否かよりも個性が際立つサウンドのプリ。このHiの表情が好きなら他のプリアンプがもの足りなく感じるかもしれません。電源ユニットはPLS150でリレースイッチが採用される以前のモデル。

 

1977年  Mark Levinson ML1L(Mark Levinson& John Curl)

『テンションだけじゃなく艶気もプラス、個体の良さが際立つML1L』

Mark Levinson ML1L マークレビンソン・プリアンプ

基本的な特徴は上記のJC2と同じ。パワーサプライがPLS153になったML1L。若干テンションが一般的になってるかなと感じるサウンド。製造から30年以上経るので、個体ごとのコンディションが大きくちがいます。このML1Lは劣化パーツをすべて交換し、ボリュームも純正ボリュームを分解整備しているので純正に近い状態。

 

1979年  Mark Levinson ML6レビュー

『レビンソン随一のテンションと蛇口全開感。そして音像は3次元的に』

Mark Levinson ML6モノラルプリアンプ・整備済シリアル連番

このMark Levinson ML6も消耗パーツ&劣化パーツ交換、純正ボリュームを分解整備した状態。ML6を接続し、数㎜だけボリュームを開放した瞬間から全帯域で漲るテンションとエナジーが圧巻。このサウンドの密度感はLINE入力でも同様。3次元的な立体感や音色のグラデーションなどの音楽表現力も素晴らしい。

贅沢なコンストラクションのMark Levinson ML6

John Curl最高傑作の一台、ML6は一聴して現代ハイエンドアンプでは聴けない世界観があると直感的に感じるもの。若き John Curlが設計したML6は老練したコンステレーションオーディオでは聴けないサウンド。

 

1980年  Mark Levinson ML7L (Mark Levinson& Tom Colangelo)

『清濁併せ吞む、躍動する大人らしいサウンド』

Mark Levinson ML7L整備済

Mark Levinson ML7Lは初期MLAS(Mark Levinson Audio Systems)の後期モデルで、 設計者がJohn CurlからTom Colangeloへと変わったモデル。Tom ColangeloはCELLOやVIOLAのメインデザイナー。ML7のサウンドは躍動感をベースに熟成され、斬れ込み感と温度感のバランスが絶妙。

中古 Mark Levinson Ml7L(MCモジュールL3A)ドイツのレダーシュタイン製のMKC1862 M5 メタライズド・ポリカーボネイド・フィルムコンデンサー多数

ML7Lはこれまでのマークレビンソンプリアンプからメイン基板や部品選択が変わった事が如実にわかるもの。基板本体やとても贅沢なパーツが随所に使われたML7L。劣化がないヴィシェイのメタライズド・ポリカーボネイド・フィルムコンデンサーも多数。

 

1985年 初期cello AUDIO SUITE(Mark Levinson& Tom Colangelo)

『音の濃さ、厚い密度感で聴かせる芳醇なcelloリファレンス』

cello AUDIO SUITE(左下の個体)電源部のリフレッシュやP301など各モジュールの見込み整備、ボリューム分解整備済み

マークレヴィンソンから身を引いたMark Levinson自身がTom Colangeloと起こしたcelloのリファレンスシリーズのプリアンプcello AUDIO SUITE。Mark Levinsonが世に送り出したプリアンプの中でも随一の存在感。サウンドは初期特有の濃厚な表現力と精緻感を兼ねたプリアンプ。cello AUDIO SUITEのカギは電源部の余裕にあると感じます。

 

1988年 Mark Levinson No.26L(basic)(Mark Levinson& Tom Colangelo)

『音楽のノリの良さと新しいマークレビンソンのサウンドキャラクター』

Mark Levinson No.26L ベーシック

Mark LevinsonとTom Colangeloが基本コンセプトを描き、マーク・グレージャーが送り出したNo.26L。個人的にも好きなマークレビンソンのプリアンプの1台。たしかに決して最高性能ではないけどもJAZZなどの音楽を楽しく聴かせるプリアンプ。そして安定的な性能、整備性の高さもNo.26Lの良さ。基本的な設計や使用されているパーツは初期Mark LevinsonプリアンプML7Lなどと非常に近いものです。

【追記】

1985年 cello ENCORE PREAMP プリアンプ

『cello初期型特有の濃度&艶度』

cello ENCORE PREAMP&cello ENCORE POWERAMP

初期のcello ENCOREでML7Lなどの回路デザインをブラッシュアップ。サウンドステージが香るような空気感になると同時にミッドレンジの充実度が相当にあるプリアンプ。cello ENCORE 1MΩを含めたアンコールシリーズの中でも希少なモデルです。

パワーアンプに同じcello ENCORE パワーをもってくるとベクトルが揃ったサウンドで38㎝ダブルウーファー(25畳程の空間)もドライブします。

 

2004年~VIOLA CADENZA プリアンプ

『21世紀のTom Colangelo(Mark Levinson)の系譜』

サウンドトーンにも効く左右独立のゲイン設定。VIOLA CADENZAプリアンプ

一聴してパッと視界が広くなるイメージ。世代の違いを感じさせる表現があるヴィオラ カデンツァ。基本はcello ENCORE 1MΩプリアンプと同様のハイ入力インピーダンス1MΩコンセプト。さらにボリュームは58ステップ金接点超広帯域チップ固定抵抗切換型が搭載。初期cello ENCORE PREAMPと比較した場合のレンジ感を感じる一方、ミッドレンジの濃度は若干下がると感じるかも。

 

■接続パワーアンプ

Vintage High end Mark Levinsonプリアンプレビュー

初期cello  PERFORMANCEパワーアンプ

温度感の高い初期モデル。

Mark Levinson No.20L,No.20.6L

ML2Lから続くA級パワーアンプ

 


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Audio Dripper COO 清田亮一

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